3月5日、安倍総理は「3月にマスクの供給量は6億枚以上になる」 と表明した。
にもかかわらず、依然として品薄状態が続いている。
6億枚以上供給されているはずのマスクは今、どこにあるのか?
医療関係者はマスクが足りなく困窮している。
家庭用マスクの品薄も続いている。
大手スーパーやドラッグストアでは依然、マスクが品薄状態だ。
マスクが市場にどの程度出回っているのか。供給は足りているのか。
台湾は逸早くマスクの供給を把握するシステムを構築して騒動を防いだ。
日本も、メーカーと政府が協力し、実態を可視化して、
情報の透明化を進めるといった作業は出来ないのか。
もう遅いが。
安倍政権では「隠ぺい」は得意だが「透明化」は無理なのだ。
被害を被るのは国民、不幸な話だ。
菅義偉官房長官は3月27日の会見で「マスクの品薄解消には一定の時間を要する」と述べた。
今頃何を言っているのかと思うが、
販売するマスクの9割以上を国内製造するユニ・チャームの国内生産量は月産1億枚。
通常の生産量の倍程度とフル生産を続けているとして2億枚。
中国では医療用マスクの「心臓」と呼ばれる原材料のメルトブロー不織布の価格が、
新型コロナウイルス騒動以前は、1トンあたり6000ドル(約66万円)未満だった。
しかし、現在はその10倍である6万ドル(約660万円)にまで達している。
この価格高騰の原因が供給不足の要因でもある。
都内の病院で、医療系でない企業から最近、マスクの共同購入の誘いが頻繁にあった。
しかし、提示されたのは1枚あたり75円から100円。
通常なら1枚5円くらいで買えるはずのマスク。
毎日およそ300枚を消費するその病院では、購入をあきらめざるを得なかった。
米国は高くても購入している。
横取りしたとかしないとかまでの話も出ている。
命が係わる緊急事態では高くても購入しなくてはいけない。
それは、国が補償すべきだ。
国は緊急事態の意味が理解できていない。
そして、中国が1日に製造する2億枚のマスクのうち、
医療関係者が使用できる水準の「N95マスク」はわずか60万枚のみだとの情報もある。
マスクと一口に言っても、家庭用マスクと医療用マスクは別物。
医療用マスクは、製造機器も製造過程も扱いが難しい。
世界中のマスクの争奪戦はしばらく続くこととなる。
そして、日本は相変わらず買い負けをしている。
家庭用マスクは4月下旬から5月上旬辺りから日本国内に出回るようになるだろう。
すでに、徐々にではあるが一部では出回っている。
中国が復活しているから。