「感染状況がひとつの要素だって、さっき言っていましたけど、
いったいどれくらいなんですか?いったいどれくらいの国民が感染しているんですか?
このコロナウイルスに。いま現在」
森議員が質問すると、手元の書類に目を落とした安倍首相。しばらく書類を凝視したのち、
あたりをキョロキョロ見まわして、後ろに座っている加藤勝信厚生労働大臣(64)の方に指を向ける。
すると森議員は「総理に」と一喝した。
直前の答弁で安倍総理は「感染者の拡大状況」が緊急事態宣言の判断基準になると答えている。
だから、おおよそでも現状の数字を把握していなくてはいけない。
そばに近寄ってきた官僚に書類を渡され、説明を受けて、安倍首相はようやく答弁に立つた。
その間、およそ1分10秒。が経っていたが、第一声は森議員への文句だった。
「いまの、その、現時点で、いまの感染者数というご質問はいただいてなくてですね。
いま、あの、これにあるのは『緊急事態宣言を解除、延長する基準、判断時期を明確にされたい』、
というのが、私への答弁、質問でございまして、いましておられることについては、
質問の通告はされていないということは、まず申し上げておきたいと思います」
と、森議員に対して、通告に無い質問はするなと文句を述べた。
議場がざわつくと、さも心外といった口調でこう続けた。
「それはそうですよ。だって…こ、これに書いて、これに、これに、これに書いてないじゃないですか。
その上でですね……」
安倍総理は、1分以上に渡って答えに窮してしまったのだ。
見かねた森議員が、「全部書かないと答えられないの? それももう許されないよ。
何を言ってるんですか」と、声を荒げた。
森議員が声を荒げると、安倍総理は書類に目を落として、
ようやく政府が取りまとめているPCR検査の陽性者数を読み上げた。
官僚が作ったペーパー示して「答えられませんよ。これに書いてないじゃないですか」と、
平気で言ってのける一国の首相。
加藤厚労相「公的医療機関の病床を削減するための費用は644億円でございます」
森ゆうこ議員「この非常事態に病床削減に644億円もかけるって一体どういうことですか。
地域医療を強化しようとしている時に支離滅裂ですよ!
そのお金、コロナ対策に回したらどうですか、総理!」