委員会は午前9時から始まり、自民党の平井卓也議員は同9分から約5分間、
巨大なワニが歩いたり、蛇にかみつかれたりする動画を見ていた。
平井議員はその後、目をつむった状態の姿勢を長く続け、
委員会が続いていた午前10時20分に途中退室した。
多くの議員は、定年延長などどうでもよく興味はない。
躍起になっているのは、安倍総理とその取り巻き。
本来なら、森まさこ法務大臣が出席して答弁すべきところを、
与党自民党は、森大臣は何を言い出すか分からないので、
武田良太国家公務員制度担当大臣を出席させた。
「なぜ私は武田大臣に質問しているか、不思議でしょうがない」
この日一番手で質問に立った野党統一会派の今井雅人議員(無所属)は、
検察庁法案を所管すべき法務省の森法務大臣が出席していないことを皮肉った。
政府が検察庁法や国家公務員法などの改正案を一本化する「束ね法案」として提出したことで、
矢面に立つはずの森大臣が追及から逃れ、代わりに専門外の、
武田大臣が出席することとなったが、答弁に窮して審議はたびたび中断した。
野党統一会派の階猛議員(無所属)は、改正案で定年延長の規定を検察官に適用することと、
検察官の特殊性との法的関係を武田大臣に問うた。
武田大臣は、「検察官にも勤務延長制度が適用されることが検察官の責任と、
職務の特殊性と矛盾することはない」と、答弁用のペーパーを読み上げた。
階議員は 「言っていることが分からない」と問い質すと、
武田大臣は「まぁ、本来ならば法務省からお答えすべきことであると思いますけれど……」
と、自身は場違いの出席をあんに認める発言をした。
その後も武田大臣は、専門外なので用意したペーパーを読み上げるにとどまり、度々答弁に窮した。
階氏が「重大かつ複雑困難事件とはどういう事件か」と問うと、
武田氏は「様々であります」と述べた。
野党席からは失笑が漏れ、階氏は「答えになっていない」と批判。
そして階議員は「専門外でご苦労さまです」と、皮肉を込めた。
武田大臣は「法務省に聞いてもらった方が詳しい」と、
森大臣らの答弁の必要性を認める発言をして開き直った。
国民民主党の後藤祐一議員は、この特例規定が政府によって「濫用」されることへの懸念を示し、
定年を延長させる「具体的な基準」を確認した。
しかし武田大臣は「今はない」と答弁。
これに野党側は反発。
森大臣は「施行日までにはしっかり明らかにしたい」と理解を求めたが、
野党側は「答弁が不十分」だとして退席した。
擬態的な基準もなく、法を改正し施行するなんてことはあり得ない。
安倍政権はどこまでデタラメで強行なんだ。