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ふるさと納税訴訟、泉佐野市勝訴も双方に喝!

国の制裁「違法」 泉佐野市「節度欠く」


ふるさと納税で過度な返礼品を贈ったとして、制度の対象から除外された大阪 泉佐野市が、

国を訴えた裁判で、最高裁判所泉佐野市の訴えを認め、

市を除外した国の決定を取り消す判決が確定。

大阪高等裁判所では訴えが退けられたが上告していた。

30日の判決で最高裁判所第3小法廷の宮崎裕子裁判長は、

総務省ふるさと納税制度の指定を受けられる基準を定めた告示は、

法律改正前に著しく多額の寄付金を集めたことを理由に指定を受けられなくするものといえる。

法律の条文や立法過程の議論を考慮しても、

総務大臣にこのような趣旨の基準を定めることが委ねられているとはいえず、

告示のうち、過去の募集状況を問題とした部分は違法で無効だ」と指摘。

高裁の判決を取り消して泉佐野市の訴えを認め、国による除外を取り消す判決が確定した。

 

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高市総務大臣は、「泉佐野市の請求が認められ、総務大臣が敗訴したとの報告を受けた。

最高裁判所の判決内容を精査したうえで、判決の趣旨に従い、

できるだけ早く、必要な対応を行っていく」とコメント。

泉佐野市の千代松大耕市長は最高裁の判決を受けて会見し、

泉佐野市の主張を全面的に認めていただき、ほっとしている。

後出しじゃんけんで後付けの法律によって地方自治体に不利益を与えることはやってはいけないと、

総務省の判断を今回の判決で否定していただいたと思っている」と述べ、

ふるさと納税制度への復帰を認めるよう総務省に求めていく考えを示した。

しかし判決では、泉佐野市がふるさと納税の返礼品として『アマゾンギフト券』を交付して、

募集をエスカレートさせたとして、

「社会通念上、節度を欠いていたと評価されてもやむをえない」と批判した。

林景一裁判官は、泉佐野市の勝訴となる結論について、

「いささか居心地の悪さを覚えたところがある」と前置きしたうえで補足意見を述べた。

「居心地の悪さの原因は、泉佐野市がことさらに返礼品を強調する寄付金の募集を推し進め、

結果、集中的に多額の寄付金を受領していたことにある。

とくに、法律の改正後にも返礼品の割合を高めて募集を加速したことには眉をひそめざるをえない」

と市の対応に疑問を呈した。

また、ふるさと納税制度については「国家全体の税収の総額を増加させるものではなく、

端的に言って、限られた中で税収を取り合うゼロサムゲームだ」とし、

「制度に内在する問題が割り切れなさを増幅させている」と、

ふるさと納税制度自体にも疑義を示した。

林裁判官は、こうした意見を述べたあとに、

「たとえ結論に居心地の悪さがあったとしても、法的には判決の通りと考えざるをえない」

と締めくくった。

 

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何が何でも政府の推し進めるとおりに、自治体に言うことを聞かそうとする、

官邸マター安倍一強の敗北。

あまりにもみっともない安倍政権の敗訴。

どう考えても国の無理筋だが、今までグレーゾーンは、屁理屈をつけて国勝訴の結果になっていた。

自治体が国を訴えるというのも異例だが、国が敗訴するというのも珍しい。

最高裁の良識が生きていたと安堵する。