レバノン・ベイルートで巨大爆発が起き、広範囲の建物が吹き飛び数千人が死傷した。
硝酸アンモニウムによる「事故」との見立てが多い一方、
トランプ大統領は「爆弾による攻撃」の可能性を示唆。
レバノンは現在、国内経済の悪化からデフォルト城代で、反政府デモが激化して、
暴動が多発しており、国家そのものが崩壊の危機に晒されている。
確かにこのようなタイミングで想像を絶する大規模爆発が発生したのもあまりにも出来すぎとも見られる。
レバノンの国家体制の崩壊を狙った、テロ組織などによるテロの可能性も否定はできない。
これらの疑いに対して、レバノンと緊張状態にあるイスラエルは、
「火災によって引き起こされた事故だろう。臆測では話さない方がいい」などとコメント。
攻撃を否定している。
それは、私服を肥やしてきた富裕層に向かっていく。
昨年10月から広範に発生している反政府デモは、
不正に蓄財してきた政治家や企業家たちへの怒りとなっている。
既成の政治を変えることがスローガンとなっている。
ゴーン被告も決して安全ではない。
以前指摘したが、不安定で、危険な国に逃亡したゴーン被告に、危険の現実味を帯びてきた。
彼も貧困に直面している多くの国民から見れば腐敗した富裕層の一人だ。
レバノンでも少数の富裕層は国外逃亡を余儀なくされている。
しかし、国際的に指名手配されているゴーン被告の国外逃亡は難しい。
ちなみに、硝酸アンモニウムは、化学式 NH4NO3で表される物質。
硝酸とアンモニアのであり、工業的にも硝酸とアンモニアを直接、反応させて製造する。
化成肥料の窒素源として主要な物質であると同時に、火薬・爆薬の原料としても重要な物質。
高酸化性物質であり、衝撃により爆発することもあるため、輸送や保存に関しては、
船舶安全法や消防法による規制がある。
過去には米国のテキサス州のテキサスシティで、1947年に、
係留中の蒸気船グランドキャンプ号の火災から、積荷の硝酸アンモニウム2300トンに引火・爆発して、
581人が死亡、1.6km以内の建物はすべて倒壊した。
今回のベイルートの港湾地区での大爆発事故を起こした倉庫には、
6年前から保管されたままになっていた約2,750トンの硝酸アンモニウムがあったとされる。
爆発は中海を150マイル (240 km)隔てたキプロスでも観測され、
東京23区の広さが被害にあったとの報道もある。
世界各国からの支援が必要だ。