米製薬大手イーライ・リリーが開発中の新型コロナウイルス抗体薬について、
臨床試験(治験)が一時中断された事実をイーライ・リリーが認めた。
治験の一時中断は「潜在的な安全上の懸念」が理由だと説明。
米製薬大手イーライリリーは13日、新型コロナ抗体治療薬の臨床試験で,
被験者の登録を停止したことを明らかにした。安全性への懸念が理由。
広報担当は、米政府の支援を受けて進めている臨床試験は、
独立したデータ安全性監視委員会(DSMB)から停止の勧告を受けたと述べた。
広報担当キャスリン・べイザー氏は「当社は今回の臨床試験に参加する被験者の安全性を、
慎重に確保するという独立DSMBの決定を支持する」と述べた。
同社株は13日午後の米株市場で一時3.8%下落。
治験の中断をめぐっては、12日にジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が、
新型コロナワクチンの最終段階の治験を一時中断したと発表したばかり。
9月上旬にも、英製薬大手アストラゼネカが新型コロナワクチンの治験を中断。
英国や日本では治験が再開されたが、米国ではまだ再開されていない。