富士通、東京証券取引所様の株式売買システム「arrowhead」障害について謝罪。
(1)発生事象について
東京証券取引所様に共有ディスク装置として納入した当社ストレージ製品「ETERNUS(エターナス) NR1000」において、
メモリ故障に起因してデータを正しく読みだせない状態が継続する事象(以下、特定事象)が発生いたしました。
その出荷品質の責任は当社にあります。
当該共有ディスク装置は一つの筐体内で二重化(1、2号機の2つで構成)されており、
自動切替が行われるはずでしたが、実際には自動切替が行われませんでした。
当該共有ディスク装置のオペレーティングシステムのバージョンアップにより、
製品仕様が変更された際に、マニュアルの記載が変更されていなかったことによるものです。
マニュアルの記載が変更されていなかったこと、およびその状況を製品出荷時等の試験で検出できなかったことは、
当社の試験・確認が不十分であったことによるものです。
(2)共有ディスク装置の自動切替が行われなかった原因
今回は特定事象発生時に自動切替が行われない設定になっておりました。
なお、メモリ部品自体が故障した原因については、当社およびOEMベンダーにて故障部品の診断を実施しており、
ロット障害ではなく、偶発的な故障であったと確認できております。
(3)再発防止策
このたびのシステム障害の原因となったストレージ製品を含め、
お客様システムの更なる安定稼働の実現に向けたシステム再点検を実施します。
2020年10月1日、東京証券取引所のシステム障害で全銘柄の売買が停止。
東京証券取引所は19日、故障した機器のバックアップへの切り替えが作動しない「オフ」の設定になっていたと明らかにした。
機器を納入した富士通のマニュアルに誤りがあり、東証は約5年間にわたり状況を把握していなかった。
故障した場合、バックアップへの切り替えを「オン」に設定していれば、
即時に予備の装置に切り替わるが、「オフ」だったため切り替わらなかった。
システムの仕様変更前までは「オフ」でも15秒後に予備に切り替わる仕組みだったが、
機器を製造した米メーカーが「オフ」時にはバックアップを作動させない方式に変更。
マニュアルにも反映させなかったため、東証は気付かないままシステムを運用していたという。
東証はこうした原因や再発防止策を盛り込んだ報告書を金融庁に提出しており、
‘@動作状況を5年間確認しなかったということか。
重大問題だ。
そもそもで言えば、米メーカーのミス?
説明もなく、マニュアルにも反映していなかった。
そんな重要なことをマニュアルにも反映しないでミスするとは思えない。
故意の匂いがする。
それを、富士通が丸のみして確認しなかった。
「オフ」でも15秒後に予備に切り替わる仕組みの方が安心なのに、
なぜ変更したのか。
いずれにしろ、大手と言えどもこんな単純ミスを犯す、信頼できないことがまた露呈した。