「総裁選で負担かけた」自民党の石破茂元幹事長は22日午後、自身が率いる石破派の所属議員を集め、臨時総会を開いた。
その後、衆院議員会館で記者団に、自身の率いる石破派(水月会)会長を辞任する意向を表明。
石破代表は9月の党総裁選で敗れことを受け、「これまで総裁選挙に4回立候補し、
直近の2回は石破派を中心に支援してくれる皆さんとともに戦ったが、
期待に応えることができなかった。責任をとることが私のとるべき道だと考えた」と、
辞任の理由を述べた。
そのうえで、石破代表は「一人一人の議員が次の選挙で議席を維持するために、
自分としてできるかぎりのことを、今まで以上にやっていきたい」と述べ、
派閥には引き続きとどまる考えを示した。
後任の会長については、事務総長を務める鴨下・元環境大臣を中心に議論して決めることになったという。
一方、記者団から、次の総裁選挙への対応を問われたのに対し、
石破代表は「きょうの会合では、議論していないし、私からも発言していない」と述べるにとどめた。
石破派には、現在、19人の議員が所属し、党内に7つある派閥のうち6番目の勢力。
石破派に所属する山下元法務大臣は、国会内で記者団に対し、
「石破氏の思いを受け止めた。石破氏は、『2日間、寝ないで考えた』と言っていて、
考え抜いたうえでの決断だと思う。誠に残念だ」と述べた。
石破派に所属する齋藤元農林水産大臣は、
「石破氏は国民に人気が高く、このような事態にならざるをえなかったのは残念以外にない。
ただ、政治家の出処進退は、本人が下す以外はないので、その潔さに胸を打たれた。
石破派は、気骨ある集団なので、派閥のこれからについては仲間とよく相談していきたい」と述べた。
石破代表は来年の総選挙出馬について「みんなで菅政権を支えないといけない時に、
来年のことを言うべきでない」と、自らが立候補するかどうかの明言を避けた。
また、今後の派閥の在り方については、
「ほかの派閥との合併だの、解散だのということは全く考えていない」と強調した。
‘@敗軍の将は兵を語らず。
石破氏らしい。
しかし、来年の総裁選にもう一度挑戦してほしかった。
背水の陣で、首をかけて、挑戦してほしかった。
そうでなければ、結局、菅政権に逆らうものは排除されることを認めたこととなる。
総裁選での敗者であることは間違いないのだが、
全てにおいて菅政権に逆らう者への烙印を押されたこととなる。
戦う姿勢を見せてほしかった。
それが後に続く者への勇気となる。
ここで、屈してほしくはなかった。
周りへの配慮と力の限界を実感したのだろう。
本人も述べているように、これ以上可能性の無いもので迷惑をかけるわけにはいかない。
身を引くことが一番だと判断した。
石破議員の政治生命はここで終わってしまうのか。
それとも、また新たな風が吹くのか。
石破派には優秀な人材がいる。
私は後者に期待している。