政治・経済、疑問に思うこと!

より良い日本へ願いを込めて。

学術会議、上代文学会の声明。

上代文学会常任理事会は、日本学術会議の推薦した会員の一部について、

任命を拒否した政府の措置に対し、強く抗議します。

今般の措置は、権力からの独立を法的に保障された学術会議の地位を公然と侵害するものであり、とうてい容認できません。

学術会議の協力学術研究団体でもある上代文学会を運営してきた立場として、即時撤回を求めます。

私たちは、かつて津田左右吉の『古事記』『日本書紀』研究が国家権力によって弾圧された経緯を熟知しています。

「神武紀元二千六百年」の虚構性を暴露するものだったことが当時の国策に抵触したのでした。

戦後の上代文学研究者は、日本史研究者とともに、津田の受難を二度と繰り返さないことが、

研究発展のために必須であると考え、そのために相互努力を惜しまないことを不文律としてきました。

 

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今般の措置は、私たちの研究者としての信条を踏みにじるものであり、

自由闊達であるべき学問討究を萎縮へ導く暴挙であって、この点からもとうてい容認できません。

今般の任命拒否は英米の著名な科学雑誌にも取り上げられ、

政治が学問の自由を脅かしていると報じられました。

日本だけでなく世界中の科学者が、政府の措置を非常識きわまる強権発動と見ているのです。

言語表現を取り扱うわが学会としては、任命拒否の理由を菅総理がまともに説明しようとせず、

無効で無内容な言い逃れを重ねていることをも看過できません。

総理の態度は事実上の回答拒否であり、コミュニケーションの一方的遮断です。

あたかも何事かを答えたかのように見せかけている分だけ、

ただの黙殺より悪質だとも言わなくてはなりません。

前政権以来、この国の指導者たちの日本語破壊が目に余ります。

日本語には豊かなコミュニケーションを担う力が十分備わっているのに、

見せかけの形式に空疎な内容を盛り込んだ言説が今後も横行するなら、

日本語そのものの力が低下してしまいます。日本語の無力化・形骸化を深く憂慮し
ます。

頼むから日本語をこれ以上痛めつけないでいただきたい。

                        令和二年十月十二日
                       上代文学会常任理事会

 


‘@以前から何度も指摘しているが、言葉が軽くなり過ぎている。

言葉に責任を持たない人間が増加している。

そこに固執している方がおかしいと言い出す始末。

だから、日本人が国が衰退していることに気付かない。

気が付けば信用されない国になっている。

寛容は責任をもってこそ意味がある。

責任をとらない寛容は単なる暴挙。

 

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任命拒否に600を超える団体が抗議声明、

イタリア学会。

「報公開の制度は古代ローマの時代に芽生えた」

「権力が学問世界に介入する事例は西洋史に無数に見いだされる」

ガリレオが17世紀、ローマ教会による裁判で「地動説は誤り」と認めさせられた例と変わらないと主張。

日本ドイツ学会

近い過去において政治権力による学術会議への介入が国家・社会に多大な不幸をもたらした礼を知る者にとって、差し迫った危機感を禁じ得ない。

国境なき記者団」が「報道の自由度」ランキングで日本は66位。

ニューヨーク・タイムズの香港拠点が、東京ではなくソウルへ移転した「本当の理由」

韓国には権力から独立した報道機関があるが、「日本にはない」と判断。

「報道の独立性」について触れていなかった。

日本のメディアは報道しない。