中国甘粛省の蘭州市当局は、5日、記者会見し、去年7月から8月にかけて、
「ブルセラ症」の動物用のワクチンを製造する地元の製薬工場から菌が漏れ出し、
周辺住民など6620人が感染したことを明らかにした。
地元当局は当初感染者は、職員や学生らおよそ200人と発表しており、
住民の感染は明らかにしていなかった。
今年9月、中国の雑誌「財新週刊」が、感染が周辺住民にも広がり、
その数は3000人以上に上ると伝えたことをきっかけに、
当局は、当時判明していただけで3245人の感染者がいたことを認めた。
しかし、今回の会見で感染者がさらに増えて6000人以上に上っていることを明らかした。
報道をきっかけに、より多くの感染者を把握していたことを認めた、
当局の隠蔽体質に批判が高まっている。
ブルセラ症は、主に犬や牛、豚、ヤギなどが細菌に感染して引き起こされる病気で、
人が感染すると発熱や関節の痛みなどの症状が出る。