日本学術会議が推薦した会員候補6人が任命拒否された問題で、
立憲民主党は11日、杉田和博官房副長官が6人の除外を指示したとみられる、
政府の内部文書を公表した。
政府が開示した文書には、令和2年9月24日「外すべき者(副長官から)」の記述があり、
その下は黒塗りがされている。
菅総理は先の臨時国会で、杉田副長官と相談して任命拒否を決めた事実を認めたため、
野党側が経緯を記録した文書の開示を要求。
内閣府が10日、約200枚の資料を参院予算委員会の理事に示した。
このうち、内閣府が作成したとされる資料に、内閣府が任命の決裁文書を起案した、
「令和2年(2020年)9月24日」を示す日付と「外すべき者(副長官から)」との文字が、
手書きで記され、その下の部分は黒塗りになっていた。
野党筆頭理事の森ゆうこ氏(立憲)によると、11日の理事懇談会で、
政府側は「副長官」は杉田氏のことと認めたが、黒塗り部分は「人事に関すること」として説明を拒んだ。
6人を任命しないとの総理の判断が内閣府に伝えられ、それを事務方が記録したものだ」と説明。
共産党の志位和夫委員長は会見で「杉田氏が深く関与していたことがこの資料で明瞭になった。
杉田氏の国会の招致を強く求める」と述べた。