連日、新型コロナ報道のなか、うれしい話題だ。
JAXAは15日、地球へ帰還した小惑星探査機「はやぶさ2」のカプセル内の小箱を開封。
ガスや直径数ミリ程度の黒い石が多数、存在しているのを確認した。
容器の中のガスを分析した結果として、地球の大気に由来したものではなく、
リュウグウのものと確認できたという。
サンプルは1回目のタッチダウンの時に採取したものとみられ、
装置にはさらに、2回目のタッチダウンの時のサンプルが入っていると想定されていて、
今後、残りの部分の開封作業を進めるらしい。
採取された試料は、目標だった0・1グラムを大きく上回っていると推定され、
最初に目視で確認したJAXAの澤田弘崇・主任研究開発員は15日の記者会見で、
「数ミリサイズの試料がごろごろ、どっさり入っていて言葉を失うくらいだった。
期待をはるかに上回る量を採取できた」と声を弾ませた。
津田雄一・プロジェクトマネジャーは「これでサンプルリターンミッションは完遂できたことになる。感無量だ」とニコやかに語った。
採取された試料の量は桁違いに多く、粒子も大きい。
科学分析をとりまとめる渡辺誠一郎・名古屋大教授は、
「色が黒く、有機物も相当含まれていると期待される。
いろんな分析が可能になるので、わくわくしている」と話した。
2010年に初代「はやぶさ」が、小惑星イトカワから持ち帰ったのは微量の微粒子で、
直径は大きなものでも数百マイクロメートル程度だった。
‘@太陽系初期の成り立ちの手がかりや、
生命の起源の謎に迫る科学的成果をもたらす可能性、
と言われても、夢がありそうでピンとこないが。
はやぶさ2の本体は、12月5日にカプセルを分離後、新たな小惑星探査に向けすでに再出発している。
次のミッションは、11年後の2031年7月に予定されているが、
はやぶさ2の打ち上げから17年近く、長期にわたって探査が続くことになり、
探査機の想定寿命を超えるものになる。
はやぶさ2に働き方改革は関係ないようだが、日本の偉大な研究と技術力に賞賛と祝福だ。
日本学術会議で揺れている日本よりも海外での反応、賞賛の方が大きいようだ。