効能もうたった「温泉」、加熱した工業用水だった。
大和ハウス工業は、「岩塩温泉りんくうの湯」(大阪府泉佐野市)など2か所で、
オンテックスは「和泉橋本温泉 美笹のゆ」(大阪府貝塚市)などで、
効能も説明し、それぞれ温泉を使用しているように表示していた。
しかし、実際は加熱した工業用水や井戸水に炭酸ナトリウムなどを混ぜていた。
消費者庁は16日、大和ハウス工業(大阪市)とオンテックス(同)の2社に対し、
景品表示法違反(優良誤認)で、それぞれ2738万円、1582万円の課徴金納付を命じた。
‘@こんなことで、大和ハウスの顔に泥を塗るとは。
こんなベタな詐欺をやっているということは、本業でも相当のことをやっているのかと、
疑われても仕方ない事案だ。
ましてや、工業用水 は飲用に適する水ではない。
工業用水は、河川などから取水した水に凝集剤を注入し、
水中の浮遊物などを固まりにして沈殿させただけで、
通常、水道水のような濾過処理や、塩素殺菌処理はしない。
効能には、ヒマラヤ山脈で産出された天然ミネラルを豊富に含んだ「ブラック岩塩」「ピンク岩塩」を使用した「岩塩温泉」であるとし、「含硫黄・ナトリウム・塩化物泉」に類似しているとして「切り傷、火傷、慢性皮膚炎、慢性婦人病・糖尿病・高血圧・関節痛・打ち身、 動脈硬化神経痛、慢性消化器炎、胃弱、冷え性など」の効能を謳っていた。しかし実際には「ピンク岩塩」は確認されず、効能を表示できる医薬品や医薬部外品ではないとして措置命令を受けるに至る。