スペイン議会は18日、安楽死と自殺ほう助を合法化する法案を可決。
下院(定数350)は法案を賛成202、反対141、棄権2で可決。
スペインは欧州でオランダ、ベルギー、ルクセンブルクに次ぎ4番目に,
安楽死と自殺ほう助を認める国の一つとなった。
新法では、医療従事者が苦痛緩和のため意図的に患者の命を絶つ安楽死と、
患者自身がその措置を実行する自殺ほう助の両方が認められる。
法案はペドロ・サンチェス政権の優先事項だった。
サンチェス首相は採決の直後ツイッターに、
「きょう、われわれは、より人道的で公正かつ自由な国になった。
社会が広く要求した安楽死法がやっと現実になった」と投稿。
背景には、アカデミー賞外国語映画賞を受賞した映画「海を飛ぶ夢(The Sea Inside)」(2004年)
で描かれたラモン・サンペドロさんをはじめとする当事者の実情が話題を呼び、
世論の圧力が高まったとされる。
サンペドロさんの友人で、サンペドロさんの自殺ほう助で逮捕され、
証拠不十分で不起訴となったラモナ・マネイロさんはAFPに、
法案可決は「これにより恩恵を受ける人々にとって」、そして「ラモンにとって」の勝利だと歓迎した。
ポルトガル議会は今年1月、同様の法案を可決したが、今週になって憲法裁により差し止め命令が出されていた。