製薬会社の日本ベーリンガーインゲルハイム、沢井製薬、東和薬品、日医工の4社は3月15日、
主に子ども向けに処方される、アレルギー性鼻炎やじんましんなどの治療薬「アレジオンドライシロップ」、
後発薬「エピナスチン塩酸塩DS」を15日から自主回収していることを明らかにした。
自主的な検査で、発がん性物質、原薬エピナスチン塩酸塩の酸化物が、
ある一定量以上製品に含まれていることが判明。
対象は計約73万箱に上る。現在のところ健康被害は起きていないという。
各社は製品の出荷も停止しており、医療機関には同様の作用を持つ医薬品を紹介するなどの対応をとっている。
なお、アレジオン錠は許容限度以内であることから、回収の対象ではない。
佐藤孝雄医師は、「もちろん基準値を超えてはいけませんが、
すぐにがんのリスクが高まるというものではなさそうです。
今はスギ花粉がいっぱい飛んでいます。
鼻水がいっぱい出てつらい思いをするお子さんもいます。
今すぐお薬をやめるのも一つの方法ですが、かえってリスクを増大させる可能性もあります。
また、アレジオンドライシロップ以外にも、抗ヒスタミン剤の処方可能です。
医師に相談してください」と話す。