大手SIerのSCSKは3月24日、松井証券のシステム開発を担当していた同社の元社員が、
松井証券顧客15人のIDやパスワードなどを不正に取得し、
顧客になりすまして、口座に預けられていた現金など総額2億円を不正出金していたと発表。
SCSKは、住友商事グループのシステムインテグレーターで、東証一部上場。
元社員は、電子計算機使用詐欺・不正アクセス禁止法違反などの容疑で同日、警視庁に逮捕された。
2020年1月、顧客から松井証券に「身に覚えのない取引があった」と報告があったため、
松井証券とSCSKが調査を進めて発覚。警察に相談し、捜査に協力してきたという。
証拠隠滅を避けるため、警察の捜査を元社員に察知されないよう配慮しながら、
システム上の手当てを行い、その後の被害は確認していないという。
SCSKは2020年9月に警視庁に告発状を提出。
21年3月24日、元社員は電子計算機使用詐欺などの疑いで逮捕された。
元社員は松井証券以外のSCSK顧客のシステム開発には関わっていないと説明している。