台湾紙、工商時報(電子版)は25日、エジプトのスエズ運河で座礁したコンテナ船を巡り、
運河内の航行停止による損害額は単純計算で毎時間4億ドル(約436億円)に上ると報じた。
スエズ運河での大型コンテナ船「Ever Given」(正栄汽船グループ保有)の座礁事故を巡り、
船主の責任が注目されている。
一般的に座礁船の離礁にかかったサルベージ費用や船の修繕費用は、
操船上の過失の有無にかかわらず、船主が負担する可能性が高い。
(ショベルカーとの対比、タンカーの大きさがよくわかる)
一方、貨物の損害に関するカーゴクレームは、操船上の過失があった場合も、
国際条約「ヘーグ・ヴィスビー・ルール」に基づき、船主は免責される。
エバーグリーンとスエズ運河庁によると、今回の座礁事故の原因は、
風速30―40ノット(約15―20メートル毎秒)の強風とみられている。
‘@スエズ運河には必ず水先案内人がいる。
その案内により運河を航行するのだから、水先案内人の過失も問われるだろう。
いずれにしろ、船舶保険でカバーするのだろうが、保険会社は卒倒しているかもしれない。
2018年9月4日の台風21号の影響で発生した、関西国際空港の連絡橋への衝突事故時には、
最大瞬間風速70メートルを超す強風があったとされ、不可抗力事由に当たるかが争われている。