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​コロナ後遺症、免疫異常が関与か。

日経サイエンス


新型コロナウイルス感染症にかかった人には、回復後も強い倦怠(けんたい)感や、

頭がぼうっとする「ブレインフォグ」に悩むケースが多い。



周囲の人には理解されにくく、とかく「気のせい」と思われがちだ。

最近の研究から、こうした症状には免疫の異常が関わっている可能性が出てきた。

新型コロナは、外から見えない場所に感染の傷痕を残すようだ。

中国・武漢の研究チームの調べでは、約1700人の退院患者のうち、

6割以上の人が半年後も倦怠感や筋力の衰えを訴えた。




「約7週間にわたって体調はジェットコースターのように乱高下し、

大きな感情の波と極度の倦怠感に繰り返し襲われた」。

全身性の極度の疲労やブレインフォグは「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)」

という病気でよくみられる症状だ。

通勤や買い物などの日常的な活動の後に極度の疲労が起こり、睡眠障害や記憶障害、

集中力の低下、自律神経障害などが起きる。

最初の発症は発熱やのどの痛みの後に起こることが多く、

呼吸器に感染するウイルスが引き金となって起きる疾患と考えられている。



コロナの後遺症は、外からはわかりにくい症状が多いのが特徴だ。

後遺症に悩む患者が雇用先や家族、医師にすら症状を理解されず、

精神的に追い詰められている状況が増えている。

度重なる流行の拡大で感染者数が増大するなか、後遺症に悩む患者が、

十分なケアとサポートを受けられる体制を整えることの重要性が高まっている。