名古屋市は30日、緊急記者会見を開き、
5月2日にも市内の病床が満床になる恐れがあると警鐘を鳴らした。
「第3波」を超えるペースで感染拡大しており、変異株の影響ではないかと市はみている。
市の担当者は「変異株感染者のウイルス排出量は従来の100~1千倍という海外の論文もある」と、
危機感を募らせる。
仕事場での打ち合わせで互いにマスクをしていたのに感染したとみられる事例も起きている。
入院者数も約2倍の増加率で、実際に使える市内の234床を5月2日に超える恐れがある。
目立つのが20~50代の感染の多さで、4月19~25日は市内全体の75%を占めた。
40~50代で急激に悪化し入院するケースが増えており、
なかには基礎疾患がない30歳がECMOを使うほど重症化した例もある。
山田隆行・新型コロナウイルス感染症対策監は、大阪と似た状況だとし、
「軽い風邪ぐらいで終わるだろうというのは大きな間違い。全然ステージが違う。
感染力が強く、1人かかれば家族全員陽性になる事例も枚挙にいとまがない」と、
若い世代に注意を呼びかける。
高校生や大学生では部活動後の仲間内での飲食や友人とのカラオケ、
20~30代では同僚や友人との会食で感染が広がっているという。
市担当者は「屋外でも昼間でも飛沫(ひまつ)が飛ぶので感染リスクは変わらない」と、
大型連休中の家族以外とのバーベキューや会食、公園飲み、帰省などは控えてと呼びかけている。