新潟大学自然科学系による研究グループは、超低過電圧で水を分解する。
高活性酸素発生触媒を開発し、世界最小のエネルギーで水を電解することに成功したと発表。
化石燃料に代わる新たなエネルギー源の1つとして水素が期待される中で、
水の電気分解による水素生成技術には電極への過電圧が必要で、
現状では300mV程度と高いのが課題だった。
研究グループでは、多孔性ニッケル基板とチオ尿素をともに焼成すると、
窒化炭素に包まれた硫化ニッケルナノワイヤーが同基板上に析出することを発見。
酸素発生電極として利用することで、32mVの超低過電圧での水の電解に成功した。
同グループでは、今回の結果が高効率な水素生成技術の実現につながるとしており、
今後はこの水電解セルと太陽電池による、実用的な太陽光水素生成システムの開発を目指す。