5月20日、スリランカ沖で、シンガポール船籍の貨物船「MV エクスプレス・パール」で火災が発生。
2週間近くたった6月1日にようやく消し止められたが、貨物船は沈没を始めた。
船は25トンの硝酸や化学物質、プラスチック原料のコンテナ28個を積んでいたが、大部分が海に落ちた。
タンクには350トンの石油があり、海洋生物に深刻な影響を与える恐れが出てきている。
首都コロンボに近いスリランカ西部の海岸は大量の極小プラスチックペレットに覆われ、
ほぼ2週間にわたって大規模な除去作業が行われている。
同地の漁業は中断され、海鳥や海洋生物がプラスチックや化学物質汚染によって脅かされる恐れがある。
貨物船が撤去される前に石油が流れ出せば、さらに大きな惨事を招きかねないと当局は懸念する。
現地では「すぐに流出に対応できる専門設備がなく、専門家もいない」という。