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​池袋暴走事件、松永さん鬼になれず。

良い人だ。


東京・池袋で2019年4月に起きた乗用車の暴走事故で、

妻子を亡くした松永拓也さん(34)が、

6月21日、被害者参加制度を利用して法廷に立った。

松永さんは「鬼になるしかない」と心境を吐露した。

自動車運転処罰法違反(過失致死傷)に問われた、

通産省工業技術院の元院長、飯塚幸三被告(90)。

事故発生から2年あまり。犠牲になった妻真菜さん(当時31歳)、長女莉子ちゃん(同3歳)。



質問は、ドライブレコーダーと飯塚被告の記憶が食い違っていることに及んだ。

松永さんは、飯塚被告が4月の前回の被告人質問で自ら語った4点の記憶違いについて、

「その4つ自体も、ドライブレコーダーの映像と違っていませんでしたか」と尋ねた。

飯塚被告は、5秒沈黙して「う」とうめいた後、さらに3秒だまり、

「えー、私の表現が必ずしも正確でなかったかもしれませんが、大筋では違ってないと思いました」と答えた。

松永さんが「あなたはブレーキを踏んだのは絶対に正しいと認識していますか」と尋ねると、

飯塚被告は「はい」と即答。
 
さらに「電子制御のアクセルとブレーキが同時に壊れたから発生したという主張だと理解してよいですか」と尋ねると、

飯塚被告は4秒沈黙した後、「電子制御は時々、不具合が起こることがあって、

私どもも経験をよくすることですけど、再起動すると元に戻って正常に機能することがある。

そのような事例ではないかと思っています」と述べ、

警察による事故後の調査で不具合が見つからなかったことと矛盾しないという趣旨の主張をした。



真菜さんの父の上原義教さんが質問に立った。

事故後の2年間をどう過ごしたかを問われると、

飯塚被告は「わたくしは、事故の年の暮れぐらいから非常にふらつきが大きくなりまして」と語り始めた。

脳の難病と診断され、毎日、運動機能を低下させないためのリハビリに取り組んでいることを明かし、

「なかなかつらい毎日でありました」と語った。

続けて「それから真菜さんと莉子さんの月命日には必ずお線香をあげさせていただいておりました」

とも語り、遺族の悲しみにも言及して「無罪主張することは心苦しい」とも述べた。

松永さんの代理人弁護士は、飯塚被告が足の不具合について、

「脳の指令がうまく伝わっていないのかな」と述べたことについて、

医師から指摘されたことかどうかを確認した。

飯塚被告は事故後に指摘された内容だと説明し、

「最近は、どこかにつかまっていないと歩けない状態です」と述べた。

これまでの飯塚被告の主張を「車が突然暴走し、減速できなかった」と確認すると、

「はい」と認めたが、「誰の責任か」と問われると、

5秒ほど沈黙し、「責任はいろんな意味があるのでわかりません」と答えた。

松永さんや被害者の一部と示談が成立していないことについては「保険会社に任せている」として、

事情はわからないと答えた。



‘@飯塚被告は相変わらず聡明なようだ。

特に自分に都合のいいことは性格に覚えていて不利なことは曖昧。

官僚や政治家の国会での答弁と同様だ。

本当に信じ込んでいるのか惚けているのか。

飯塚被告は「安全な車を開発するようにメーカーの方に心がけていただき、

 
高齢者が安心して運転できるような、外出できるような世の中になってほしいと願っています」

などと主張していた。


トヨタ自動車は21日、「車両に異常や技術的な問題は認められなかった」とのコメントを発表。

飯塚被告が車両の技術的な欠陥を主張していることに反論した。

暴走したプリウスには走行時のデータを記録する仕組みがあり、今回の事故でも残っていた。

トヨタは捜査当局の要請に基づいて事故を起こした車両の調査に協力した。

この事故に関しトヨタがコメントを出すのは初めて。

トヨタが飯塚被告を虚偽で訴えたら見ものだが。

トヨタの主張は、松永さんに対して、大きな力となるだろう。

松永さんら遺族が会見した。

この日の法廷で、被害者の名前を問われた飯塚被告が、

「りえこさんは難しい字なので、ちょっと書いてみることができない」と答えたことについて、

松永さんは「難しいですかね?命の名前が難しいんですかね?」と憤りを隠せなかった。

また、飯塚被告は、裁判証拠の中で記憶に残っている松永さん家族の写真として、

お菓子を持つ莉子ちゃんが写ったクリスマスの写真を挙げていたが、

「そんな写真はないんですよ」と存在を否定。

「命に対する認識はあの程度のものだった」と話した。