21日、「5者協議」が開催され、観客の上限数について、
「会場定員の50%以内、最大1万人」とすることが正式決定された。
これに先立つ18日、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長などが参加する、
「コロナ専門家有志の会」は「観客を入れないという方法が感染リスクが低くて望ましい方法」
「観客を入れるなら現在の開催基準をより厳しいものにし、開催地の人に限定すべき」
などの主張を盛り込んだ提言書を政府と大会組織委に提出していた。
「有志の会」メンバーの一人で、京都大学ウイルス・再生医科学研究所の古瀬祐気・特定准教授は、
「こういうものが出てくるんだろうなと思っていた通りのものが出てきた。
私たちの提言はほとんど反映されなかったなと感じている」と話す。
中止の方が望ましいというメッセージをこのタイミングで出したところで、
それが受け入れられることはおそらくないだろう。
大会の中身が何も変わらなければ意味がない。
そういう理由から、皆で合意の上、今回は“中止”という言葉を入れず、
“少しでも耳を傾けてほしい”という思いを込めて提言したということだ」
と、大会中止の言葉を入れなかったことを説明したが、結局その他の提言も受け入れられなかった。
「やはり『アリバイ作り』のために呼ばれていると感じることもある。
専門家に意見を聞いているというのがミソだ。
つまり耳に入れただけで、飲み込んだ、ということではない。
そこはずるいな、と思うことはたまにある。
しかし病院で働くお医者さんとか看護師さん、薬剤師さんたちが、
割に合うかどうかという価値観で動いていないのと同じで、
自分たちの意見が通らないことに対して、もどかしいと思うことはない」と述べた。
とりあえず、自分たちの意見を言えば満足するという事か。
意見が通らなくてもあまり気にしない。
そういう人たちに国民は期待していたのか。
割に合わないと思っている病院で働く看護師さんも多数いる。
だからストライキも起きた。離職者も多数出た。
古瀬氏は何処を見ているのか。所詮は身分が保証された研究員か。
「また、私は名前も売れていないし、見た目も怖いと思うので(笑)、批判が来ることも少ない。
しかし、目立つ人たちは大変のようだ。
去年の1回目の緊急事態宣言が出た頃は本当に忙しかったし、
心を病んでしまった専門家も何人かいるし、距離を置くようになった専門家もいると思う。
しかし辞めた人はいない。
もしこれが10年前だったら、これほど専門家が発言することもなかったと思う。
大学の研究者が何十人という単位で入って発言する機会があるだけでも、
いい方向に向かっているんじゃないか。
今後は、ひとりひとりが“エビデンスとは何か”ということを学び、
科学リテラシーを身に着けていくことだと思う」と締めくくった。
学生に向かって講義しているような話だ。
国民の多くは全然納得していない。
ほとんどの飲食業の人は怒りを覚えている。
今までの国民のモヤモヤが解決した。
意見を言えば納得する専門家に期待していたのだ。
それでは、国民置こうは届かない。
しかし、だからこそ、政府はアドバイザリーに古瀬氏のような人を選んでいるのだ。
政府の思惑で進めるように。