タリバン勝利宣言。
タリバンのムハンマド・ナイーム報道担当者もは、カタールの衛星放送局アルジャジーラに対して、
「戦争は終結した」と述べ、「私たちは、追い求めてきた国家の自由と人々の独立を手に入れた」と宣言。
アフガン政府要人の安全を保障し、対話していく用意があるとした。
アフガニスタンのアブドゥル・サタール・ミルザクワル内務相代行は15日午後、
ビデオ声明で国民に対し、「権力の移行は平和裏に進む」との見方を明らかにした。
政府側が「権力の移行」を認めたのは、初めて。
反政府勢力タリバンは15日に声明を出し、「武力によって首都カブールに攻め入る意図はない」として、
交渉による権力の掌握を目指す考えを明らかにした。
同日昼には、タリバンの報道担当者が「構成員たちにカブール市内には入らず、ゲートで待機するよう指示。
市民の命や財産、名誉を害することなく、平和裏に権力の移行が行われるよう(政府側と)交渉している」とツイート。
タリバンは同日朝までに首都を包囲。
アフガニスタンのアブドラ国家和解高等評議会議長は15日夜、SNSにビデオ声明を投稿。
同国のアシュラフ・ガニ大統領(72)が「国を去った」ことを明らかにした。
‘@米軍がアフガニスタンから撤収すると宣言して以来、タリバンは一瞬で勢力を拡大。
アフガニスタンは、米国にオンブにダッコで、何もしてこなかったということだ。
そして、アフガニスタン首脳陣らは、私腹を肥やした。
結局、米国のアフガン介入は、米国に負をもたらしただけで、意味をなさなかったのか。
米国の犠牲は、金銭的にも人的にも甚大だ。
しかし、アフガニスタンがタリバンになってもいいのか。
火種が正当化される。日本にとっての北朝鮮のような、それ以上の厄介な国が、中東に誕生したことになる。
そして、これによって触発されたテロ組織の活動が活発化する。
米・バイデン大統領は14日の声明で「私はアフガン駐留米軍を指揮する4人目の大統領だ。
この戦争を5人目に引き継がない」と断じた。
「アフガン軍が自国を守ることができない、もしくは守る意志がないのであれば、
米軍がさらに1年間または5年間駐留しても意味がない」と指摘。
4月に表明した米軍撤収を正当化した。
バイデン大統領は、2020年2月、CBSテレビのインタビューで、
「私の責任は米国の国益を守ることであり、軍事力を使って世界のあらゆる問題を解決するため、
米兵を危険にさらすことではない」と強調。
タリバンがアフガンを再び支配して、女性が権利を失っても、「私の責任はゼロだ」と訴え、
司会者に「あなたは100万人のウイグル族が収容所で行われていることのために、
中国と戦争をしろというのか」とまくしたてた。
米国民の7割がアフガン撤収を支持。
米国のアフガン撤収は、同盟関係やパートナー関係が、永続的ではないことを日本も認識すべきだ。
そのどさくさに紛れて、米軍撤収宣言と同時に中国とタリバンは急接近。
是非は別として、中国の素早い対応とあざとさは流石だ。
7月28日には、アフガニスタンのタリバンを代表する一行が天津を訪問して王毅外相と会談。
王毅はこの会談で、
「中国はアフガニスタンの最大の隣国として、常にアフガニスタンの主権独立と領土保全を尊重し、
アフガニスタンの内政に不干渉を堅持し、アフガニスタン国民全体に対して常に友好政策を追求してきた。
アフガニスタンはアフガンの人々のものであり、アフガニスタンの未来と運命はアフガンの人々の手に委ねられるべきだ。
米軍とNATO軍のアフガニスタンからの性急な撤退は、まさにアメリカのアフガニスタン政策の失敗を意味しており、
アフガニスタンの人々は自分たちの国を安定させ、発展させる重要な機会を得ている」と語った。
米国を批判し、中国は新政権のタリバンと仲良くすると宣言。
これに対してタリバン政治委員会のバラダール議長は、
「中国を訪問するチャンスを得たことに感謝する。
中国は常にアフガニスタン国民の信頼できる良き友人であり、
アフガニスタンの平和と和解のプロセスにおいて中国が果たした公平で積極的な役割は大きい。
(中略)中国がアフガニスタンの将来の復興と経済発展に大きな役割を果たすことを期待している。
そのための適切な投資環境を作っていきたい」と応じた。
中国はタリバンを手先にすることによって、中東への影響力をさらに強く増していく。
タリバンは中国の力を借りて、国の体制を先進すると共に、世界へアピールできる。
中国が、危険な武器を手に入れた危うさを感じる。
だが、それは、諸刃の剣にもなりかねない。
しかし、そうなればさらに混沌としカオスの世界になる。