政治・経済、疑問に思うこと!

より良い日本へ願いを込めて。

​福島第1原発フィルター、ほぼ全て破損。

原因究明せずに運転続ける。


東京電力は9日、福島第1原発の汚染水を浄化処理する多核種除去設備(ALPS)の排気フィルターに,

破損が見つかった問題で、全25カ所のうち24カ所で破損を確認したと発表.。

2年前も同様の破損があり、25カ所で交換していたが、原因を調べないまま運転を続け、公表もしていなかった。



東電担当者は「2年前は通常の点検作業での交換で、トラブルとの認識はなかった。

しっかりと原因究明をしておくべきだった」と、他人事のように説明。

いまだ。東電に危機感はないようだ。

「多核種除去設備」は、汚染水に含まれる放射性物質のうち、トリチウム以外の放射性物質を除去できるとしている。

ALPSは、2013年2月の稼働開始から現在まで、試験運転のままで使用しており、

法律に基づいた性能検査がいつ可能になるのか、見通しは立っていない。

使用前検査が終了していないことについて、原子力関係者からは、

「仮設の設備を運転しているのと同じ」と批判する声が出ている。

 


既設ALPSの実施計画(2020年7月8日)を見ると、本格運転のために必須の性能確認のための、

使用前検査の記載がない。

代わりにあるのは、「汚染水を用いた通水試験(ホット試験)を実施している」という一文。

原子力規制庁は、「通常であれば認められない」としつつ、

「福島第一は(高濃度汚染水の)リスクを早く下げることが優先なので、

今までは試験運転の中で(汚染水の)処理を進めていた。違法ということではない」と、意味不明の説明。

その上で、「タンクに貯めておく分には濃度基準はないので構わないが、

今後、処分方法が決まれば見ていく必要はある」という認識を示した。

それなのに、菅総理は「海洋放出が現実的と判断した」と述べ、

政府は東電に約2年後をめどに放出を始められるように、設備の設置などを求めている。



経済産業省は海洋放出の地元への説明を続けている。

最終的には関係者すべての合意がないままの放出もありえる。

3基の原子炉がメルトダウンするという世界最大級の原子力事故から10年が経とうとしているが、

福島第一原発では未だに、応急処置が続いているのが実態だ。

安倍前総理の、「アンダーコントロール」の、ウソの実態の一つだ。