衆院選挙が終わった後に聴取はどこへの忖度か。‘@
日本政策金融公庫の融資を巡り、貸金業の登録を受けていない事業者が仲介を行い、
公明党衆院議員の公設秘書らが関与したとされる疑惑で、
東京地検特捜部は6日、公明党の遠山清彦(52)元議員から任意で事情を聞いた。
仲介に関与した疑いがもたれているのは、ともに遠山元議員の元秘書で、
10月の衆院解散時点では、公明・吉田宣弘・衆院議員(53)(比例九州)の政策秘書や、
公設第2秘書だった2人と、公明・太田昌孝・前衆院議員(60)の元政策秘書の計3人。
遠山元議員の元秘書2人は、東京都内で環境関連会社などを営む70歳代男性の依頼を受け、
新型コロナ禍で影響を受けた企業に対する特別融資などに関し、
公庫側に企業の所在地にある支店の担当者を問い合わせたり、契約成立に向けた働きかけを行ったりした。
男性が融資を仲介したのは延べ100件程度とみられ、中には融資が早期に実現した例もあったという。
男性は融資契約が成立する前後に「遠山議員事務所宛て」として現金を渡した。
融資の仲介を主導したとされる男性は東京地検特捜部の任意の事情聴取に、
同党の遠山清彦元衆院議員(52)に「現金計約1000万円を手渡した」と供述しているという。
遠山元議員の関連政治団体の政治資金収支報告書には、男性からの献金は記載されていない。
特捜部は8月4日、融資の仲介が貸金業法に違反する疑いがあるとして、
東京・永田町の国会議員会館に入る吉田議員事務所のほか、
遠山元議員が代表取締役を務める東京都内のコンサルティング会社、
福岡市内にある元議員の自宅などを同法違反容疑の関係先として捜索している。
遠山元議員は、緊急事態宣言下に東京・銀座の高級クラブで深夜まで知人と滞在していた問題で、
今年2月に議員辞職した。
遠山元議員は家宅捜索を受けた8月、「男性から現金を受け取ったことはない」と説明。
今回の事情聴取でも、事務所としての関与や現金の受領を否定しているという。