ソフトバンクグループ(SBG)の、今年4月から9月の最終損益が、
投資先の中国企業の株価が下がった影響で大幅な減益となった。
SBGが発表した、今年4月から9月の最終損益は3635億円の黒字となり、
中間期として最高益だった去年の同じ時期と比べて80%の大幅な減益。
中国政府が7月以降、自国のIT産業への規制を強化した影響で、
グループで投資している中国のIT大手「アリババ」や配車アプリ大手の株価が大幅に下落したためだ。
今回の決算について、孫正義社長は、
「大嵐の冬の木枯らしの中に突入してしまっておるということでございます」と切り出した。
「実質は大赤字。これまで中国で稼いだ利益を3か月ですべて吐き出した」と述べる一方で
「チャイナリスクは大きい状況ではない」とも指摘し、中国企業への投資を続ける考えを示した。
そして、孫社長はウルトラSを切り出した。
自社株買い最大1兆円、自己株式を除く発行済み株式総数の14.6%にあたる2億5000万株を上限とする。
これを受けて、9日の東京株式市場でSBG株が買い気配で急騰。
前日比769円(12.5%)高の6930円を付けた。
想定外のタイミングでの孫社長の奇策に、市場関係者の間で激震が走った。
完全なるマネーゲームだ。
世界的に株価が下落したら、SBGはどうなるのか。