林家三平さん(51)に代わる『笑点』メンバーとして、桂宮治さん(45)が選ばれた。
笑点を見ているほとんどの人は彼を知らない、異例の抜擢だ。
最近の『笑点』は世帯視聴率2ケタをキープしているものの、数年前と比べれば数字は下がっている。
しかし、その傾向はテレビ全体にも見られる。
数年前と言えば、番組開始当初から番組を支えてきた桂歌丸さんが50周年を迎えた2016年5月、
体調面も考慮し番組司会を勇退。春風亭昇太さんに司会を譲り、
その昇太さんに代わって林家三平さんが回答者となった。
三平さんはメンバーとして5年7か月務めたが番組を離れた。
ライターの岡野誠氏は、「『笑点』は歌丸の抜けた穴を完全に埋め切れていない印象だ。
まず、歌丸が去ったことで、イジれる人物が1人減った。
司会者になってからも、歌丸は“毛量少ない”“恐妻家”などで回答者からネタにされ、
“困った時の歌丸頼み”という流れがあった。三平にその役割はあまりに重かったとはいえ、
周りもどう扱えば正解なのかを最後まで見出せないまま終わった印象がある」と評した。
それなら、歌丸さんの役割は三平さんでは無く、昇太さんだろう。
たい平さんが、病に倒れた林家こん平師匠の代役で笑点に出演することになった時、
当時の司会は、先代・三遊亭円楽師匠、そのプレッシャーは「半端なかった」と話す。
「こん平の弟子はつまらないと言われてはいけない。一番下の人間がどうふるまうべきかもわからなくて」
楽屋で小さくなっていると、すっと歌丸が近づき、こう声をかけた。
「大喜利というのは、ハーモニーなんだよ」
共演者はみな、たい平よりも落語家としてのキャリアは上。楽屋ではわきまえねばならないが、
「ひとたび高座に上がったら、遠慮は無用だ」と歌丸は諭したという。
「ウケないと歌丸師匠が言葉をかけてくださったり、逆に無視して笑いに変えたり、さじ加減が絶妙でした」
と語る。
昇太さんに、その役割はあまりに重たかったということだ。
私は、司会が昇太さんになってから、面白みが半減したと思っている。
メンバーも、ウィツトのある面白さを出しているのは、円楽さんと大平さんだけのような気がする。
後は、正直言ってあまり面白く感じない。
落語や漫才なら同じネタを何回見ても聞いても面白く感じるが、
大喜利で、同じ下ネタや呆けネタを何回も聞くのは飽きる。
なぜ、飽きるのか。司会者の突っ込みが悪いからではないか。
三平さんが座布団10枚に達したことは一度もないというが、座布団のさじ加減は司会者次第。
円楽さんのころの座布団の采配が面白かった。
数年前から低迷とすれば、昇太さんが司会者になってからというのは偶然か。
2019年9月5日に放送された『笑点』では、9.8%と10%を割っていた。