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西浦教授、第6波ピークアウトは早く、流行規模も小さい? 

反西浦派も今回の提言には賛同するのではないか。‘@笑


京都大学大学院医学研究科の理論疫学者、西浦博教授。


「当初の想定より実効再生産数が低く、流行規模も小さくなる可能性がある」と話す。



デルタ株の平均世代時間はここでは4.6日ですが、オミクロンは2.1日です。

今までこの直接的な証拠は十分なかったのですがとうとう出てきました。

世代時間というのは、感染から感染までの時間間隔です。

感染源となる感染者が自分が感染してから2次感染を起こすまでの時間間隔のことを言います。

イギリスの研究者でケンブリッジの数理科学出身のアレックス・セルビー氏が分析をして、

世代時間が短くなっているのを示してくれました。

入院患者数のピークも早く訪れます。

これまでだったら入院患者のピークとして備えなければいけないのは流行70日目ぐらいで、

最悪に備えるまでに2ヶ月以上もあって比較的余裕がありました。

この計算だと30日目で入院患者数ピーク(最悪の状態)が来ます。

より早く流行し、より急峻な流行曲線になることが問題であるとわかってきました。

もし伝播がこのまま進むと、流行期間自体はこれまでとは比べものにならないぐらい短く終わることになると思います。



南アフリカやイギリスのデータを見るとわかりやすいのですが、

オミクロンの明確な流行は12月に始まって、1月半ばにピークを迎えています。だいたい1ヶ月です。

日本で1月に入って流行が始まったことを考えると、大規模流行に突入した場合には早ければ1月末とか、

2月の上旬にピークになるかもしれないということですね。

日本にとって厳しいのは、、医療の逼迫もものすごい規模のものが一瞬でドンと訪れることになることです。

今後感染者数が増加したときの医療提供体制は相当に厳しいと思います。

ピークが早いということは、流行対策を始めるのも相当早くなければいけません。

第1波の時は緊急事態宣言を出す時に、スピードを持って手続きがとられたかというと疑問でした。

1週以上前から、翌週に開く儀式の段取りをして、その後に何かの決議を取ってという風な、

のんびりした動きをしていました。

率直なところ、日単位で状況が動くオミクロンはそれでは間に合いません。

そういう意味ではこれまでにないスムーズさです。

ただし、今後もスピード対応が保証されているわけではありません。

予防できるものを全て予防の願い通りに実行できない、というのは予防医学の性(さが)だと考えています。

コロナとの付き合い方だって社会の中で変化しているわけですから、仕方ない部分が多々あります。

ただし、皆さんも学習していただいているので、皆さんともども大きなミスはしていないと思います。

仮に大規模な流行を許してしまったとしても、最悪の地獄絵図のようなことは起きないということです。

アメリカでは年始から社会活動の維持が難しくなる事例や事業が出てきています。

例えば、乗務員の多くが濃厚接触者になることによって飛行機が飛ばせなくなる事態が起こりました。



様々な分野で業務の継続計画がダメージを受けて回らない状況になりました。

でも日本ではそういう状況を理詰めで冷静に避けることができる。

少なくともそういう判断ができるカードをもらえているということです。

その対策を進めながら、高齢者や基礎疾患のある人に3回目接種を進めると、

救える人たちをちゃんと救いながら第6波を駆け抜けることができるのではないでしょうか。

濃厚接触者になる人はかなりいますが、今までのやり方だとどうなるのかわかり、

そういう事業計画を組み直すところまでできています。

日本も第6波の夜が明けるのはそんなに遠くないのです。長いトンネルに入ったわけではない、と考えましょう。

対策として最も重要な1つは、「ベロベロに飲むような接触」をなんとか避けられないかということです。

オミクロンではアルコールでベロベロになるような接触を避けると、一定割合の伝播が減ると考えられます。

それだけでも社会で合意して実行できないでしょうか?

その間に3回目接種を後期高齢者や基礎疾患がある人に効率的に届けて死亡を防ぐ。

そのためにはどうしたらいいかをみんなで必死に考えたいと思うのです。



‘@一つ言えることは、専門家の多くは、特にアルコールを伴う飲食が、

感染拡大を助長する大きな要因であると訴えているが、

テレビなどでしゃべる素人コメンテーターの多くは否定的に述べる。

オミクロン株になっても、飲食店でのクラスターは全国で起きている。

東京も当初クラスターが起きたのは新宿などの繁華街だ。

まぎれもない事実を否定するメディアの責任は重大だ。