「後遺症続々、治っても続く謎の咳と喉の痛み」
日刊ゲンダイDIGITAL
オミクロン株が猛威を振るい、感染のピークが見えてこない。
8日の全国の新規感染者は10万770人に上り、死者は1日当たりでは今年最多となる155人が確認された。
オミクロン株の症状は軽症でも、予想以上に後遺症は重いという。
都内在住の60代男性、先月25日、喉の痛みを感じ、咳が出はじめたという。
喉の痛みと咳以外に症状はなかったが、今月2日に陽性が判明し、それ以降、ずっと自宅療養中だ。
「2日夜から抗ウイルス薬のモルヌピラビルを5日分処方してもらい、
全て飲み切ると、喉の痛みはなくなりました。
でも、咳が止まらず、外に出ていいものか迷っているところです」
別の50代男性は、先月19日に倦怠感、咽頭痛といった症状が表れ、39度弱の発熱。
1週間ほどで症状が落ち着き、食欲も回復したが、喉の痛みと軽い咳の症状が今も残っているという。
「いまだに喉のイガイガが残っており、ときおり咳き込むような状態です。
乾燥するとより咳が出やすいので、のど飴やトローチでゴマカしています」
ここ数日、ツイッターでも〈コロナのあと、咳が続いてて、いったん出始めると止まらない〉
〈咳と痰が治りません〉といった声が続々と上がっている。
味覚障害や脱毛といった後遺症はあまりないようだが、咳と喉の痛みが続くケースが多いようだ。
オミクロン株は喉や鼻でウイルスが増殖するといわれる。上気道での増殖速度は、デルタ株の70倍だ。
昨年3月からコロナ後遺症の専門外来を開いている「ヒラハタクリニック」(東京・渋谷)の平畑光一院長。
「オミクロン感染由来と思われる後遺症を患う方を、今年1月以降21人診てきましたが、
うち5人が週の半分は自宅で横になっている『準寝たきり』状態です。
年齢は10~40代と若い方ばかり。酷い症状だと、指一本動かせません。
ドライヤーや歯ブラシですら重くて持てない方がいます。
『倦怠感』と言うと軽く思われるかもしれませんが、実態は全く違う。
オミクロン自体の症状が軽いからといって、後遺症も軽いとは限りません」
やはりオミクロン株をなめていると、後悔することになりそうだ。