元財務官僚で弁護士の山口真由氏とテレビ朝日局員の玉川徹氏は、
14日放送の同局系「羽鳥慎一 モーニングショー」で論争を繰り広げた。
東京では新型コロナの第6波が収まらない状況で、
番組では「社会経済をどうまわすか?」という出口戦略について話し合った。
新形コロナに感染経験のある山口氏は、司会の羽鳥氏に意見尾を聞かれ、
自身が軽症だったことを述べ、致死率が下がっている状況で、
「コロナのリスクは高齢者に対してもだいぶ変わっている。
バランシングを考えずに、経済を止めてでも感染拡大を止めなくてはならないという議論に、
日本は引きずられている。世界のスタンダードは変わってきている」
「今後、5年、10年と若い人たちに日本を支えてくれとお願いできるのか」と、
新形コロナの日本の政策は欧米に立ち遅れていると主張。
これに対して玉川氏は「山口さん、世界のスタンダードの話をしてますけど、
世界のスタンダードはブースター接種も十分に行き渡って、
検査も日本の10倍くらいやっているのがスタンダード。
その前提に立って経済の正常化を目指している。
それを達成しないままに日本が真似していいわけじゃない」と完全否定。
山口氏は玉川氏に「致死率は沖縄でも0・02%。
どの程度まで下がったら社会経済と感染を両立できるとお考えですか?」と質問。
これに対して、玉川氏は「山口さんは知性が非常に高い方だと思うので、ビックリなんですけど」
とあきれた表情を見せ、「重症化率が低くても、感染率が高ければ死者は出る。
いま、最高レベルになっているんですよ。ご存じですか?」と逆に問いかけた。
山口氏は、「デス・バイ・コロナ(コロナによる直接的な死亡)とデス・ウィズ・コロナ(関連死)は分けている」
と、デンマークの例を紹介。
玉川氏は「言葉遊びをすべきではない。(1日で)138人が亡くなってますけど、
この方達はコロナに感染しなかったら亡くならなかった」と断じた。
羽鳥氏が「じゃあ、玉川さんは(死者)ゼロを目指す?」と聞くと、玉川氏は「当然じゃないですか」と憤慨。
‘@致死率は感染者数が増加すれば減少する。
だが、死亡者数は増加の一途。
自分の考えに都合のいい数字を持ち出し、
高齢者や基礎疾患のある人は亡くなっても仕方ないかのように言い放つ。
医療従事者や高齢者施設で働いている人は命懸け。
世界のスタンダードの件もそうだが、玉川氏の言う通り、山口氏の引用はかなりの片手落ちだ。
事実を歪曲している。これを肩書で騙され信じる人がいるとすれば不幸だ。
デンマークでは「デス・バイとデス・ウィズ」分けていると言いながら、インフルエンザでは1万人死亡と述べる。
まやかしもいいところだ。
経済界から金を頂いて食べている人の考え、太蔵氏などと同類だ。
玉川氏も私同様、高齢者が亡くなることを軽く見る昨今の風潮を、怒っているのだ。
死者数は日々増加している。
世の中を激変させるから「パンデミック」と言う。
我慢しながら戦わなければ「ウイルスの思う壺」になる。