NHK調査報告 疑問に答えていない。
東京五輪公式記録映画の河瀬直美総監督に密着した番組で、
事実と異なる字幕をつけて放送した問題で、NHKが先週、調査報告書をまとめた。
映画チームのスタッフが取材している人物の映像とともに、
「五輪反対デモに参加しているという男性」「実はお金をもらって動員されていると打ち明けた」
という字幕が映し出された。ところがこの内容は「誤り」だった。
報告書によると、担当ディレクターは確認を怠り、上司らも気づかなかったということで終わっている。
NHKは監督責任を含めて6人を処分し、この件は終わりにしようとしている。
NHKの五輪放送全般への不信が募る。
前田晃伸会長は「スポーツ番組だから(チェックが)弱かったのではないか」と述べ、
スポーツ番組を軽視する発言をした。
だとすれば、スポーツの祭典五輪に多額の費用を掛けたNHKをはじめ都や日本は愚かということになる。
トップがそういう見識だから、こういった捏造事件が起きるのだ。
放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は、委員から、
「取材、編集、考査、調査の各段階で問題があるのではないかといった厳しい意見」が相次いだとして、
審議入りを決めた。