タス通信などによると、ウクライナ南部と隣り合う旧ソ連・モルドバ東部の、
親ロシア派支配地域の治安当局本部で25日、複数の爆発が発生。
現時点で死傷者の報告はないが、現場付近の道路に、
使用済みとみられる携帯対戦車グレネード・ランチャーが見つかっている。
攻撃などの詳細は不明。
爆発があったのは、モルドバのドニエストル川東岸でロシア系住民が、
「沿ドニエストル共和国」を自称して1990年に分離独立を宣言した地域。
国際的には国家として承認されていないが、モルドバ政府の統治が及ばず、
約1500人のロシア軍部隊が駐留する。
分離地域の最高評議会のアンドレイ・サフォノフ副議長はタス通信に、
「グレネード・ランチャーによる砲撃は、パニックと恐怖をまき散らし、
我々に圧力をかけようとする試みだ」と語った。
ロシア軍中央軍管区のミンネカエフ副司令官は22日、
第2段階の軍事目標は東部ドンバス地方と南部の制圧だと述べ、モルドバへの介入を示唆していた。
国境を越えて戦火が広がる懸念も出てきた。
‘@ロシア側の揺さぶりの可能性が高い。
分離地域に、ウクライナの攻撃と思わせて戦闘に参加させる。
ウクライナ側が敵とはいえ、敢えてさらなる火種を作るとは考えにくい。
ロシアも相当疲弊しているようだが、モルドバも危うくなってきた。