ウクライナ侵略で多大な犠牲者を出しているロシア軍。
国際的に非難を浴びながら4カ月目に入った。
米シンクタンク戦争研究所(ISW)は28日、アセスメントを発表。
ロシア軍幹部の中に「軍事的プロフェッショナリズムの低下」がみられると報告。
「ウクライナ軍事情報局(GUR)は、ロシア軍司令官が装備品の消耗を避けるために、
軍用車を使って負傷兵を避難させたり、前進しすぎた部隊の補給を行うことを禁じていると報告。
ロシア軍の司令官たちは、負傷した兵士の命を救うことよりも装備品を守ることを重視している。
SWは、この報道を独自に検証することはできないとしながらも、
ロシアの軍事ブロガーによる解説が、状況証拠としてこの情報の正しさをある程度裏付けている」と指摘。
ロシアの軍事ブロガー、アレクサンダー・ジチコフスキーは、
ロシア軍司令部がザポリージャ州の前線に送り込んだ予備兵部隊の存在を無視していると批判。
ウクライナ軍が激しい砲撃を行なっている戦場に、軽装備の歩兵部隊を砲撃の援護なしに送り込み、
周辺部隊と交代して休ませることもなかった」と説明。
さらに「ロシア軍に死傷者が多く、精神に異常をきたす兵士もいるのは、
ロシア人指揮官が原因である」とジチコフスキーは指摘。
別の軍事ブロガー、アレクサンダー・コダルコフスキーは、
「ロシア軍の指揮官がタイムリーに援軍を送らなかったため、
現地の部隊は地上戦の合間に休むことができなかったと述べた」と、付け加えている。
一方、プーチンの「私兵」とも呼ばれる、ロシア国家親衛隊(ロスグバルディア)の兵士100人以上が、
対ウクライナ軍事作戦への参加を「拒否」し、解雇された。
ロシア軍とは別の国内部隊である国家親衛隊の兵士たちは、
戦場に行く代わりに自分の基地に戻ることを選んだと伝えられている。
戦場で負傷した兵士の救出を拒否するのは、
兵士の士気や、危険を冒してまで戦おうとする意欲に深刻な影響を与えかねない」とISWは分析。