メキシコ病院から脱走。
メキシコの保健当局は8日、サル痘に感染した米国人男性が、
リゾートの病院から逃げ出し、帰国したと発表。
保健当局によると、脱走したのは米テキサス州出身の48歳の男性。
先週末、ハリスコ州の太平洋沿岸に位置するプエルトバジャルタの病院で、
サル痘の疑いがあるため検査の必要があると診断され、隔離中だった。
男性は来院時、せき、悪寒、筋肉痛などの症状があり、顔と首、胴に膿胞のような発疹が出ていた。
男性は病院を逃げ出した後、パートナーと一緒に宿泊していたホテルに戻り、
当局に見つかる前に4日の飛行機で帰国したもよう。
男性は5月12~16日に独ベルリンに滞在。
米テキサス州ダラスに一時戻った後、同月27日にプエルトバジャルタを訪れていた。
男性はメキシコ滞在中、プエルトバジャルタのクラブで開かれたパーティーに参加。
当局は5月27日~6月4日にクラブを訪れた人を対象に、体調を観察するよう呼び掛けている。
サル痘の人から人への感染は、肌が触れ合うなど、近距離での接触で起きるとされる。
飛沫で感染する可能性もあり、WHOは患者と同居する家族や医療従事者へ注意を呼びかけている。
多くは自然に回復し、医療体制が不十分なアフリカでの致死率は3~6%程度とされるが、
5月以降に感染が広がった欧米では死者は確認されていない。
浜田篤郎・東京医科大特任教授(渡航医学)は、
「抑え込むことは比較的容易だ。感染が疑われる人との接触を避けることで予防できる」と、
当たり前のことを話した。
新形コロナも感染が疑われる人との接触を避ければ予防できる。
逃げた男性は向こうの空港で確保されればいいが、そうでなければ感染が広がる可能性がある。