◆公開抗議文
衆議院議員 安倍晋三 先生へ
2021年9月17日
全国霊感商法対策弁護士連絡会
代表世話人 弁護士 平岩 敬一(横浜)
代表世話人 同 郷路 征記(札幌)
代表世話人 同 中村 周而(新潟)
代表世話人 同 河田 英正(岡山)
代表世話人 同 山口 広 (東京)
事務局長 同 川井 康雄(東京)
1 私たち、全国霊感商法対策弁護士連絡会は、世界平和統一家庭連合(略称「家庭連合」、
旧世界基督教統一神霊協会、以下「統一教会」といいます。)による霊感商法被害の救済と根絶のために、
1987年5月、全国の弁護士約300名により結成された弁護士の連絡会です。
2 昨今、国会議員や地方議員の方々が統一教会やそのフロント組織の集会・式典などに出席し祝辞を述べ、
祝電を打つという行為が目立っています。
これらの議員の方々の行為は、統一教会により、自分達の活動が社会的に承認されており、
問題のない団体であるという「お墨付き」として利用されます。
3 家庭連合は、統一教会と名乗っていた頃から、信者の人権を抑圧し、
霊感商法による金銭的搾取と家庭の破壊等の深刻な被害をもたらしてきた反社会的な団体であり、
家庭連合に名前を変えてからもその体質は変わっていません。
かつての霊感商法、合同結婚式に関する多くの批判的報道から時間が経過したことで
統一教会の実態を知る国民が減っている中で、
政治家によるお墨付きは、統一教会による反社会的な活動を容易にし、
また、その反社会的活動の是正を困難にするものとして悪用されます。
これは、政治家にとって、決して本意ではない筈です。
2.旧統一教会やその正体を隠した各種イベントに参加したり、賛同メッセージを送らないで下さい。
3.各種の公職選挙法で定める選挙に旧統一教会信者らの支援を受けないで下さい。
結果として信者らの反社会的行動をあおることになります。
4.ところが、本年9月12日、韓国の統一教会施設から全世界に配信された
統一教会のフロント組織である天宙平和連合(UPF)主催の
「神統一韓国のためのTHINK TANK2022希望前進大会」と称するWEB集会において、
安倍晋三前内閣総理大臣の基調演説が発信される事態が生じました。
これを統一教会が広く宣伝に使うことは必至です。
上記要望書の要望を全く無視したものというほかなく、当連絡会としては深く失望し、
今後の被害の拡大に強く憂慮しております。
安倍先生が、日本国内で多くの市民に深刻な被害をもたらし、
家庭崩壊、人生破壊を生じさせてきた統一教会の現教祖である
韓鶴子総裁(文鮮明前教祖の未亡人)を始めとしてUPFつまり統一教会の幹部・関係者に対し、
「敬意を表します」と述べたことが、今後日本社会に深刻な悪影響をもたらすことを
是非ご認識いただきたいと存じます。
5.安倍先生が今後も政治家として活動される上で、統一教会やそのフロント組織と連携し、
このようなイベントに協力、賛助することは決して得策ではありません。
是非とも今回のような行動を繰り返されることのないよう、
安倍先生の名誉のためにも慎重にお考えいただきますよう強く申し入れます。
また、事の重大性に鑑み、公開抗議文として送付するとともに抗議文を公開させていただく次第です。
あわせて、今回のUPFのWEB集会の基調演説のビデオメッセージを提供された経緯について
明確なご説明をいただきますようお願いします。
本書面に対する回答は、下記にお願い致します。
記
連絡先:東京都新宿区新宿1丁目15番9号 さわだビル5階
東京共同法律事務所
弁護士 山 口 広
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