安倍晋三氏(67)が銃撃された事件に関して、
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の会長が都内で会見を開いた。
「家庭連合」は「なぜ統一教会から名前を変えたのか」
教団名を変更したのは2015年。
10月12日に、千葉県・幕張メッセに約1万人の信者が集い「出帆記念大会」を開催。
信者ら1万人が集結した記念式典で、「統一教会」の名を、このたび「世界平和統一家庭連合」にと発表。
合唱あり、ミュージカルありのステージの模様は、全世界の教会に同時配信された。
60通以上あったという国会議員からの電報のうち、読み上げられたのは、
鳩山邦夫、亀井静香両議員のメッセージ。
統一教会といえば、合同結婚式や霊魂商法といった社会問題のイメージが強い。
名称変更は、それを刷新する意図との声もある。
統一教会側は、「生前から文先生(註:教祖の文鮮明)がおっしゃった“家庭の救いを通した、
神様を中心とする運動に転換する”方針に基づく名称です。
世界の教会では既に変更済みでしたが、日本でも文化庁から認証されたのです」と理由を説明した。
統一教会にとって名称変更は、悲願だったようだ。
少なくとも15年前から働きかけを続けてきたことを、元文部科学省事務次官の前川喜平氏(67)が、
Twitterで明かしている。
〈1997年に僕が文化庁宗務課長だったとき、統一教会が名称変更を求めて来た。
実体が変わらないのに、名称を変えることはできない、と言って断った。〉(2020年12月1日)
日本で、2015年6月2日に所管する文化庁に変更申請書を提出し、同年8月26日付で名称変更が認証された。
文化庁はお飾りだから、当時の文部科学大臣は第3次安倍内閣で下村博文氏だ。
先日の会見で田中会長は「当法人と友好団体(UPF)の区別がついていなかった」と発言。
ただ、どちらも、統一教会の教祖である文鮮明・韓鶴子総裁夫妻によって創設されている。
愛媛大学学生支援センターのホームページには、
〈看板に偽りあり!無数の名前と顔 その実体は統一教会〉として、
宗教勧誘への警戒を呼び掛けるサイトがある。
その中で、統一教会に繋がる17団体として、世界平和女性連合、NPO地球の緑を守る会、
CARP(原理研究会)、世界日報、国際救援友好協会(IRFF)、世一観光、
ユニバーサルバレエ団、UPF(天宙平和連合)の名を挙げている。
〈統一教会という名前は伏せて教義を教え込み、気づかない内にマインドコントロールしている〉と、
その勧誘手法に警戒を呼び掛けている。
名前を変えたり別の団体を装うことで警戒心を削ぐことが、統一教会の常套手段。