辻田真佐憲近現代史研究者。
安倍晋三元首相の衝撃的な銃撃事件。
すでにさまざまな憶測が飛び交っているが、論拠があいまいな「陰謀論」も散見される。
もういちど、情報を冷静に見極めなければならない。
各種の報道によれば、実行犯は、家庭の事情から統一教会に深い恨みを抱き、
その広告塔とみなした安倍氏を銃撃したとされる。
統一教会は、1954年に韓国で文鮮明(1920〜2012年)によって設立された。
日本には、1958年に伝わった。正体を隠した勧誘活動や、霊感商法による高額商品の売りつけなど、
たびたび社会問題となっていたことは、あらためて指摘するまでもない。
当時、共産主義は世界的な脅威だったので、宗教宗派を超えて大同団結が行われたというわけである。
その後も、紆余曲折ありつつも、統一教会と自民党を中心とする国会議員との間で、
さまざまな関係がつづいている。
このようなところから、巷間、自民党と統一教会の関係が「ズブズブ」だとする指摘が広がっている。
自民党国会議員の何%が統一教会と関係があるのか。
その関係とは、講演、寄稿、献金、選挙応援などなにを指すのか。
献金のばあい、どれくらいの額なのか。政治家の秘書に統一教会の関係者が入り込んでいると言われるが、
それは何人なのか――。
このような全体像はいまだ完全に明らかではない。
また安倍氏は岸信介の孫だが、だからといって別人格であることはいうまでもないだろう。
統一教会は前述のような問題のある宗教なので、政治家はみな手を切るべきだと筆者は考える。
ただ、そのためにネット上の安易な政治的動員に乗る必要はない。
そもそも支持されているからといって、イデオロギーに影響されるとは限らない。
そんなことは、自民党と公明党(その支持母体たる創価学会)の関係を考えれば明らかだ。
もっといえば、自民党の政治家はそこまでイデオロギーに詳らかなのか。
統一教会の元信者でもある、哲学・思想史研究者の仲正昌樹のことばをここに引いておこう。
<彼ら(引用者註、勝共連合などに加わった人々)の多くは、
文教祖の反共主義に共鳴して、大同団結した人々なので、
かならずしも宗教的な信仰によって結びついていない。(中略)
勝共連合に関わっている政治家などがすべて統一教会の信者であるがごとき
雑な“評論”をする人がいるので、話が混乱する。>
『統一教会と私』、電子版より引用。
ひとつのキーワードで、あれもこれも説明しようとするのは、陰謀論のきわだった特徴である。
保守派の好きな「WGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)が悪い」もそうだし、
リベラル派の好きな「日本会議が悪い」もそうだ。
いうまでもなく現実は複雑であって、ひとつのキーワードであれもこれも説明できるわけがない。
これをきっかけに「気に入らない人間や勢力を叩いてやろう」と大騒ぎしているものにも警戒しなければならない。
辻田真佐憲 近現代史研究者
1984年、大阪府生まれ。慶應義塾大学文学部卒業、同大学院文学研究科中退。
政治と文化芸術の関係を主なテーマに、著述、調査、評論、レビュー、インタビューなどを幅広く手がけている。
‘@辻田氏が指摘するように、統一教会は正体を隠した『悪団体』だ。
辻田氏の言う通り、政治家はみな手を切っていれば、今回のことは起きなかった可能性もある。
安倍氏が統一教会の会員だなどとは多くの国民は思っていないだろう。
ただ、辻田氏も認識している『悪団体』で、なぜ、安倍氏が広告塔のような真似をし続けていたのかということだ。
全体像などと煙に巻いてはいけない。
(竹田恒泰・必死なのが良く分かる)
立川雲水
@tatekawaunsui
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芸人が反社会的集団の宴会に顔を出して、唄ったり喋ったりしたら
結構な重さのペナルティを下されるのですが、
政治家が反社会的集団の会合でスピーチや祝電で華を添える様な振る舞いをしても、
何のペナルティもないどころか、"票集めの為なんだから当然"といった主張が罷り通るのは何故ですか?
sim (雑談、ウクライナ関連)
@simxsim777
山口弁護士
「安倍政権になってから若手の政治家が統一教会のイベントに平気で出席するようになった」
「統一教会と近い政治家が、安倍政権で大臣とか副大臣とか政務官に登用されるのが顕著になってきた」
「統一協会と仲良くなると早く出世できる」