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​恐るべき「旧統一教会」の選挙妨害。

大豆生田 実(元足利市長)/週刊現代講談社


私は学生時代から統一教会に反対する活動をしていました。

当時、身近な者が一時的に統一教会に惑わされることがあり、以来、統一教会に注意を払うようになったのです。

私が統一教会の本当の恐ろしさを実感したのは、いまから21年前のこと。

2001年に足利市長選挙に立候補した時でした。



当時はオウム真理教地下鉄サリン事件(1995年)の記憶が社会に鮮明に残っていました。

また、統一教会による合同結婚式や収奪的な霊感商法などが社会問題化し、

新興宗教全般に逆風が吹いていました。

当時、足利市議だった私は、現職市長の急逝後の市長選に立候補しましたが、

選挙戦は怪文書が全戸に配布されるほど荒れたものとなりました。

統一教会にとって「反・統一教会」を公言する私が市長に当選することを阻止したかったのでしょう。



選挙で最も大事な終盤になって統一教会系の「真の家庭運動推進栃木協議会 両毛支部

という団体の支部長が、私を名指しした上で、

「15年前頃に(大学生時代)統一教会の会員として活発な活動をされておられました」

とネット上に書き込み、それが有権者に広がりました。

私は、この選挙で完敗しました。

ところが、私が落選すると一転、その支部長が私に謝罪の意を示し、

謝罪広告を自発的に新聞各紙に掲載したのです。

統一教会は選挙となれば手段を択ばない―。

しかし、選挙戦における情報戦だけが恐ろしいのではありません。



昨今、報道で指摘されているように保守系国会議員の秘書として多くの信者を送り込んでおり、

最盛期には3ケタの数を超えていたとの情報もあるほどです。

私が懇意にしている大臣経験者の事務所を訪れた際には、

その書棚に統一教会の聖書とも言うべき「原理講論」が堂々と置かれているのには驚かされました。

「なぜ、こんな本があるのか」と問いただす私に、

大臣経験者は「かつて秘書をしていた者が置いていったんだよ。よくできる秘書だった」

と悪びれる様子もなく語っていました。