東京五輪を通じて、新型コロナ『第5波』のデルタ株亜種が世界に拡散。
日本で独自に変異して「第5波」の主流となった新型コロナのデルタ株の亜種が、
東京オリンピック・パラリンピックの開催で海外に広がった。
東京大学医科学研究所付属ヒトゲノム解析センターの井元清哉教授は、
東京オリンピック・パラリンピックが開催された去年7月から今年1月までの、
世界中のウイルスの遺伝情報を解析。
日本では当時、国内で変異して生まれたデルタ株の亜種「AY.29」が主流で、第5波を迎えた。
オリンピックでは200を超える国や地域から選手や大会関係者が入国していて、
AY.29は日本で出現した後、アメリカやインドなど20の国や地域で見つかっている。
井元教授が発生源を調べたところ、東京五輪が大会が開催されていた、
東京やその周辺地域から拡散したと考えられることが分かった。
井元教授は「次に行われる大規模イベントに向け、感染対策を考える参考にしてほしい」と述べた。