「認証いらなかった」
米ラスベガスで8月14日まで開催されたハッカーの祭典「DEF CON(デフコン)」で、
ハッカー集団が衛星の乗っ取りに成功したと発表。
その詳細な経緯を公開したと豪テックサイトの「マザーボード」が報じている。
乗っ取りを行ったのは、ハッキング愛好家集団「シェイディー・テル」のカール・コッシェ氏とそのメンバー。
事業者の許可を得たうえで衛星に信号を送り、地上約3万6000キロの静止軌道上に浮かぶアーニク F1Rを経由して、
任意の映像を北米の広域に配信することができたという。
休止したカナダの放送衛星をハイジャックし、実際に地上に向けて任意の映画を放送したり、
ハッキングイベントの様子をライブストリーミングしたりして証明した。
さらに帯域に余裕があったことから、 専用の電話番号を発行し、大陸をまたいだ電話会議を行うことにも成功。
衛星乗っ取りのリスクは近年、大きな課題として認識されるようになってきている。
北米大陸のほぼ全域をカバーする同衛星が乗っ取られたことで、
悪意あるハッカーによる攻撃のリスクが浮き彫りになった。
今後のセキュリティ対策が重要となってくる。