新型コロナに感染した子どものうち全国で少なくとも64人が、
感染から数週間後に心臓の働きなどが悪くなる「MIS-C=小児多系統炎症性症候群」と診断されていたことが、
自治医科大学附属病院などの調査で分かった。
「MIS-C=小児多系統炎症性症候群」は、新型コロナに感染した子どもにまれに見られ、
感染の2週間から6週間後に心臓など複数の臓器の働きが悪くなるなどして、
欧米では死亡するケースも報告されている。
調査を行った自治医科大学附属病院小児科の松原大輔医師は、
「新型コロナの感染拡大がこのまま続くと、『MIS-C』も少しずつ増える可能性がある」と警告。
アメリカでは、おととしから先月末までに9073人が「MIS-C」と診断され、このうち74人が死亡。
これまでに国内での死亡例はないが、ことしに入り、子どもの感染が増えてから、
各地の医療機関で「MIS-C」と診断される症例が目立つようになったという。
このため、新型コロナに感染した子どもの体調に異変が起きた際は、
「MIS-C」かどうか早期に診断したうえで、専門的な治療を始められるかが重要になるとしている。
‘@いずれにしろ、感染しないことが何より。