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長井秀和語る「創価学会と芸能人」

芸術部員の役割は、ひと言で言えば、信者獲得のための“広告塔”となることだ。

そう話すのは、「間違いない!」のフレーズでブレークしたお笑い芸人の長井秀和氏(52才)だ。



長井氏は両親が宗教団体「創価学会」の信者であり、いわゆる「宗教2世」。

両親とも創価学会員の家庭に育ち、小学3年生のときに「創価系列」の小学校に編入して以来、

小学校から大学まで創価系列に通った自称“エリート信者”だった。

2012年に脱会し現在はこの12月の西東京市議選を見据えて政治活動を行っている。

その長井氏が、“創価学会と芸能人”について語った。



「ネット上では、たまたま学会員の芸能人と仲がよかったり、創価学会系の雑誌に出たりしただけでも、

短絡的に“特定”されています。それに、同じ学会員でも平会員と幹部では、学会への貢献度が違うのに、

均一に『学会員』とラベリングされる傾向があります」(長井氏、以下同)

学会員の芸能人の大半は、「芸術部」に所属している。

伝統芸能や絵画に携わる人や、ミュージシャンなども含めた、芸術分野の人たちの組織が芸術部です。

まったく無名の人たちが95%を占めていて、テレビに出るような有名な芸能人は一握りしかいないんですが、

彼らばかりが注目されているんです」

芸術部に入るには、およそ半年間の研修が必要となる。

「その期間で、『創価の志』『仏法の志』『池田大作先生の大構想』をかなえるため、芸術部の志を学ぶんです。

当時の私もそうでしたが、売れっ子の芸能人なら、研修を受ける必要はありません。

研修で合格するのは、私の実感では8割くらいです」



創価学会には「財務」と呼ばれる独自の献金制度があるが、芸術部の芸能人たちも「財務」に励んでいる。

「いわゆる有名芸能人の財務となると、『3ケタ』(100万円以上)は当たり前で、

なかには『4ケタ』(1000万円以上)もある。それが『宿命転換』や『人間革命』に繋がり、

『境涯』(宗教上のステージ)が上がることに繋がると考えるわけですね。『財務』は信仰の証しなのです」

「部員は、信者を勧誘する際の『折伏セミナー』などに駆り出されます。

学会内でも、大きな会合などに有名な芸能人が来たりすると、

『人気アイドルグループの〇〇くん、同志なんだ』と大騒ぎになる。『同志』は同じ信仰を持っているという意味です。

偉い幹部が来て話をするより、よっぽど盛り上がるんですよ。



有名芸能人は、選挙の際にも公明党の応援に駆り出されます。“客寄せパンダ”として期待されているんです」

芸術部に所属する芸能人のなかでも、トップクラスの貢献度と学会内で称賛されているのが、久本雅美(64)だ。

副芸術部長兼芸術部女性部長の肩書を持つ。

「久本さんは、創価学会セミナーや公明党の選挙応援にいちばん熱心に入っていました。

2004年の参議院選のときは、23回も応援に入ったと聞いて驚いたことがあります。

同じ肩書の岸本加世子さん(61)や、副芸術部長のみを務める柴田理恵さん(63)は、

そのとき選挙応援をしたのは2回くらいだったのに、いちばん売れっ子で忙しいはずの久本さんの貢献度は断トツでした」

創価学会には、本部幹部会という定期的に開催される会合がある。

全国の幹部が一堂に会するもので、コロナ禍前は1000人以上が参加。

2005年1月7日、長井氏は、本部幹部会に招かれた。両隣には、氷川きよし(45)と滝沢秀明(40)の姿が。



このとき、池田大作名誉会長は、長井のネタ「間違いない!」を披露したという。

「芸術部の『躍進3人衆』のような形で並ばされたんです。当時、私が急激に売れたころですね。

池田氏に近い席で、相当な厚遇でした。でも私は、池田氏に小学校から大学まで70回ぐらいお会いしていたので、

はっきり言って新鮮味がなかった。でも、氷川くんはおそらく池田氏に会うのが初めてで、涙ぐみながら話を聞いていました。

メモは禁止だったんですが、後でレポートを出さなきゃいけないから、話をメモっていたんですよ。

そうしたら、隣にいた氷川くんに睨みつけられて、『メモを取っちゃいけないじゃないですか!』って怒られてね。

氷川くんは、本当に池田氏に心酔しきってましたね」

「滝沢くんのお母さんは、頑張って活動していましたよ。池田氏は歴史好きでもあるので、

NHK大河ドラマ義経』で源義経役をやったときなんか、本当に喜んでいました」



芸術部で、久本や岸本、柴田らを超えるベテランが、歌手の山本リンダ(71)だ。

創価学会公明党の集会で、士気を上げたり、対立陣営を煽るときに、彼女のヒット曲『狙いうち』がよく歌われるんです。

サビをみんなで合唱して、対立候補や学会内の『仏敵』とされる人たちの名前を挙げて、

最後に『お前は絶対、地獄行き。ヘイ!』と、みんなで叫んで盛り上がるんです」

ミュージシャンの学会員として、ほかに長井氏が挙げたのが、TM NETWORK木根尚登(65)だ。

「木根さんはセミナーにも熱心に来ていましたが、一人だとちょっと盛り上がりに欠ける。

ボーカルの宇都宮隆さんも一応学会員で、『なるべくセットで』という頼まれ方をしていました。

いちばん盛り上がるのは、小室哲哉さんが来たとき。小室さんは学会員ではないんですが、

木根さんのよしみで参加してくれたんです。

小室さんは『俺はこの宗教、わからないけど、みんな目がキラキラしていていいよね』と言ってくれたそうです。

小室さんは“理解者”と呼ばれていました」



THE虎舞竜のボーカル・高橋ジョージ(64)は、かつて「創価新報」で「(生命力の)源泉は信仰であり、

学会活動」と告白している。

芸術部のなかには創価大学出身者も多い。ナイツの塙宣之(44)と土屋伸之(44)の2人もそうだ。

「ナイツは、私が創価大学3、4年のころに設立された落研落語研究会)の出世頭です。

それまでは、創価大出身の芸人といえば、アニマル梯団の2人か、私だったんですけどね(苦笑)。

土屋さんは、私が学会を批判するようになってから、一度お笑いライブで一緒になったのですが、

『もう話したくない』という雰囲気で、完全に『仏敵』扱いでしたね。

エレキコミック落研出身で、学会のセミナーや公明党の講演会なんかに、いちばん出てるコンビだと思います」

吉本興業所属の芸人にも学会員は多い。過去には、「週刊文春」がかまいたち濱家隆一を、

週刊新潮」がとろサーモンの2人を信者であると報じたことがあるが、

学会員だといわれているベテランコンビと、長井氏は実際に集会でよく会ったという。

中川家の2人は、親の影響で幼少期から学会員ですよ。

意外な組み合わせですが、2人は岸本(加世子)さんと仲がいいんです。

学会の会合で一緒になると、よく3人で『タバコ吸えるとこないかな』って言いながら、会場の裏のほうで一服していました」


「私のように創価学会の『芸術部』に所属する芸能人は、いわゆる広告塔であり、客寄せパンダのような存在です。

票を獲得するための活動も、信者の芸能人の大きな役割だったと思います」

「芸能界でも売れている人や学会内での立場が高い人が、新人や後輩を折伏(勧誘)するのはよくあります。

学会というのは、お互いに協力し助け合う互助会組織のような側面があるので、

芸能界という荒波の中で、ひとつの寄る辺のような存在に感じるのだと思います。

私の知る限り、大御所の学会員タレントが、あるピン芸人を勧誘していたことがありました。

当時、その芸人は家庭問題や仕事のことでストレスがたまっていたようでした。

大御所タレントに相談に乗ってもらい、“これを信心するといいよ”と言われて入信していました。

しばらくしてそのピン芸人は脱会しましたけど、トラブルがあったわけではありません。

プラスに解釈すると、学会員のみなさんは面倒見がいいということなんですよね。頼り甲斐があるというか」



折伏セミナーは、あくまでも信仰心から行うという名分のため、ギャラなどはありません。無償ボランティアです。

つまり、セミナーで講演を行っている人ほど、信心深いとも言えます。

学会内部では『信心強盛』と表現します。

一方、公明党に関連する講演会などではお金をもらうこともありました。

折伏セミナーには参加しないのに、公明党の講演には出てお小遣いを稼いでいるような人もいました。

選挙前のボーナスタイムのように感じていたんでしょう。

“選挙関連のときだけ顔を出す学会芸能人がいる! 間違いない!”っていう“あるある”です」

ナイツは折伏ビデオにも登場している。