24時間耐久、世界初挑戦。
液体水素を燃料とするトヨタ自動車の水素エンジン車が27日、静岡県小山町の富士スピードウェイで開幕した24時間耐久レースに出走。
気体水素搭載車はレースに参戦したことがあるが、扱いが難しい液体水素の搭載車では世界初挑戦という。
今回の車はスポーツカー「GRカローラ」の改造車で、オーストラリアから輸送した水素を使用。
レーシングドライバーを務める際は「モリゾウ」を名乗るトヨタの豊田章男会長がハンドルを握りスタート。
液体水素では水素ステーションの設置スペースも抑えられるため、今回は燃料補給をガソリン車と同様にピットで行った。
エネルギー密度も高く航続距離を気体の2倍に伸ばせるという。ただ温度をマイナス253度以下に保つ必要がある。
マツダ株式会社、ACO(フランス西部自動車クラブ)、スーパー耐久機構による記者会見を実施。
その中でACOのピエール・フィヨン会長が、同クラブ主催のル・マン24時間レースについて、燃料電池車、水素エンジン車の参戦を2026年から認めることになると明らかにした。
ACOはかねてより水素技術に注目しており、レースで水素技術を使用するためのプロジェクト『ミッションH24』を2018年より立ち上げている。
フィヨン会長は会見の中で「2026年は、ル・マンでハイパーカーと同レベルの水素カテゴリーを設ける。
ハイパーカー同様に優勝のチャンスが与えられる」と言及。
また、水素に関して様々な技術開発が行なわれていることを鑑み、それぞれに応じたBoP(性能調整)を行なうことも認めた。
また、「2026年に導入する水素カテゴリー、これを継続していき、2030年にはトップカテゴリーの出場者が100%水素になることを目指している」としたプランも明かされた。
そうなると、世界に先駆けて水素エンジン車を開発しているトヨタには俄然注目が集まる。
会見でもやはり水素エンジン車でのル・マン24時間参戦の可能性に関する質問が寄せられ、
佐藤恒治社長は「前向きに受け止めている。近々笑顔で良い発表ができるようにしたいです」とコメント。
トヨタはわたしの提言を受けて逸早く走行時にCO2がほとんど出ない水素エンジン車を、
EV以外の環境車の選択肢としたいと考え。気体水素搭載車を使いレースの過酷な環境下で試練してきた。
トヨタが水素エンジン車の市販化をリード。