乗員らが語る「惨状」
海軍によると、過去1年の間に死亡したジョージ・ワシントンの乗員は7人に上り、
このうち少なくとも4人は自殺だった。
海軍は同艦の指揮系統や艦内の雰囲気などについて調査に乗り出している。
自殺した水兵の1人は生前、艦の「ひどい」状態を父親に伝えていた。
この父親は、「1日中重機がうなりを上げ、煙や臭いの立ち込める空母の中で、
どうしたら睡眠がとれるのか?」
「1人たりとも水兵がこのような状態の艦に居住するべきではなかった」と述べ、説明を求めている。
現乗員と元乗員計12人が7日までにCNNの取材に答えた。
現在米バージニア州ニューポートニューズの造船所で核燃料の交換や整備点検を行う同空母は、
事実上建設現場に等しい状態にあり、居住に適するとされる水準を全く満たしていないなど、
数え切れないほどの問題を抱えているという。
ジョージ・ワシントンの燃料交換と整備点検は2017年の夏から続いている。
通常、艦内生活の困難で最も苦しい目に遭うのは年少の水兵となる。
取材に応じた水兵らの大半は、匿名を条件に語った。
こうした自殺は同空母での悲惨な現実となっている。
ある水兵はCNNに対し、不幸なことだがジョージ・ワシントンに乗艦して以降、
そうした出来事には慣れてしまったと説明。
「実際に目にしたこともある。今に始まった話ではない」と明かした。
水兵らによると、乗艦後は静かな場所を見つけて眠りにつくのはほぼ不可能だ。
定期的に停電に見舞われたり、温水が使えなくなったりもする。
また寝台設備にはたいてい空調がない。巨大な金属の構造物である空母の中は、
外の気温が増幅されて耐え難い環境になるという。
水兵の1人は、冬の寒さで夜中に目が覚めたと振り返る。
空母の状況については「最低とはまさにこのことだ」と強調した。