少子高齢化が進む日本社会。
内閣府の調査によると、「学校にも行かず、働いてもいない」人々が増加。
内閣府は令和3年6月、『子供・若者白書』を発表。
同調査は、「若年無業者」、そして「若年引きこもり」の実態を調査。
若年無業者とは、「家事・通学せず、かつ就職をしていない人」(ニート)。
同発表によると、15歳~39歳の間の若年無業者は全国で「87万人」。
当該人口に占める割合は2.7%となっている。
前回の調査時(平成27年)は75万人だから、10万人超増加したことになる。
男性「53万人」、女性「34万人」。15~19歳「19万人」、20~24歳「18万人」、25~29歳「14万人」、
30~34歳「18万人」、35~39歳「18万人」となっており、男性のニートが多い一方、
年齢間での大きな差は見られない。
「なぜ働かないのか」全年齢で最も多かったのは「病気・けがのため」33.5%。
そして「知識・能力に自信がない」11.8%、「急いで仕事につく必要がない」7.3%、
「探したが見つからなかった」6.3%、「学校以外で進学や資格取得などの勉強をしている」同6.3%、
「希望する仕事がありそうにない」4.9%など。
20~30代の若者が、知識・能力に自信がないと自身への信頼を失っている傾向がある。
同調査によると、15~39歳の引きこもり推定数は「54.1万人」。
「自室からほとんど出ない」、から、「ふだんは家にいるが、自分の趣味に関する用事のときだけ外出する」
と回答した人の総数となっている。
この現状について厚生労働省はさまざまなサポート事業を展開しているという。
たとえば、「地域若者サポートステーション」。
働くことに悩みを抱える15~49歳の方の相談に乗ったり、コミュニケーション訓練をしたりする支援。
通称「サポステ」は全国各地に設置されているが、ニートは増加の一途。
根本的な原因はどこにあるのか。
ジョブ型が増加すると、この傾向は益々進むだろう。
多くの学生は自信の持てるものなどもっていない。
それが、突然、即戦力と言われると自信を失うのは当たり前。
社会に必要とされない疎外感。
しかも、昔と違って、先行き暗い話が多い。
褒めて育てることに弊害はないのか。
営業職では、いまだ、体育会系が重宝される。
体罰はダメだが、途中で折れない困難に立ち向かう精神力は需要ではないか。
早急に手を打たないと、日本は高齢者とニートで溢れかえる。