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中国製「謎?のチップ」

半導体スマホや家電、医療機器、自動車のほか、生成AIの頭脳となっているデータセンター、最新兵器まであらゆる内蔵部品に使われ、

その国の「競争力の源泉となる戦略物資」として位置付けられるようになった。

米政府は2022年10月、中国の軍事力増強につながる恐れがあるとして中国の先端半導体工場で使う品目全般を対象にした半導体輸出規制を強化。

日米蘭による対中半導体包囲網によって、先端半導体サプライチェーンが完全に寸断された中国。

もう自前で14ナノ以下のチップを生産することはできなくなり、世界での先端技術分野での主導力を失っていくはずだった。




中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が8月末に予告なく発売した最新スマートフォン「Mate 60 Pro」に搭載されていた、

半導体チップ「麒麟(Kirin)9000S」。


中国での製造を示す「CN」と刻印されていた。

チップは、スマホなどデジタル製品を動かず頭脳。

電気信号の流れをコントロールするトランジスタが無数に搭載されており、計算やさまざまな命令をする。

どれだけ多くのトランジスタを集積できるかで、チップの性能が決まる。

ファーウェイの最新スマホのチップには、1平方ミリメートルに約8900万個ものトランジスタが集積されていることが分かった。

これは、チップの製造プロセスが7ナノメートルという超微細化技術でしか実現できないもの。

世界でも半導体受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)、韓国サムスン電子、米インテルの3社しか持ち得ていない。

米国や日本、オランダが最先端半導体の輸出規制を実施する中で、中国はTSMCなどから先端チップ、製造装置を直接調達できない。



「中国が一体どこからこのチップを入手したのか?」

「本当に中国がつくったのか?」

対中包囲網戦略の瓦解を恐れる日米欧の政界や産業界が、「謎のチップ」の登場に色めき立った。

「中国が7ナノを生産できるはずがない。TSMCなどが規制の網をかいくぐって密かに中国に供給している」

そんな噂が真実味を持って語られるほどの衝撃だった。

現代ビジネス、抜粋・編集。