インド宇宙研究機関(ISRO)は2023年10月21日、有人宇宙船「ガガニャーン」の緊急脱出システムの試験に成功。
打ち上げ時に問題が置きたという想定で、飛行中のロケットから宇宙船を切り離し、無事に帰還できるかどうかが試験された。
インドは数年以内に有人宇宙飛行を行う計画で、今回の成功により実現に一歩近づいた。
ガガニャーンはインド宇宙研究機関(ISRO)が進めている有人宇宙飛行計画で、実現すれば、ロシア、米国、中国に続き4か国目となる。
ガガニャーン計画が始まったのは2004年ごろで、当初はロシアと多くの部分で協力するとされたが、
その後関係性は薄れ、宇宙船をはじめ多くの部分がインドの自主開発となり、
ロシアとの関係は宇宙飛行士の育成や、一部システムの輸入といったことに限定されているという。
また、バンガロールに宇宙飛行士訓練施設も建てられ、宇宙飛行士の育成も自国で進めつつある。
2014年には、クルー・モジュールの無人試験飛行が行われ、サブオービタル飛行で大気圏への再突入技術が試験された。
ISROは現時点で、今後の飛行計画や有人宇宙飛行の実施時期については明言していない。
ただ、インドの国内メディアでは、2024年に無人での宇宙飛行試験を、そして2025年に初の有人飛行試験を行う予定だと報じられている。
ナレンドラ・モディ首相は10月17日、ISROに対して、2035年までに宇宙ステーションを建造し、2040年までに有人月飛行を行うことを命じている。