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「Go To トラベル」は感染拡大に無関係?

厚生労働省の機関である国立感染症研究所の研究者らが、

「Go To トラベル」は感染拡大に関係ないとした論文を発表。

この発表を受けて、世界で新型コロナ感染が蔓延して、

旅行などの中止を求めていた各国も驚きを隠せず注視している。



研究者らは、天候や人々の移動と感染者数の関係を調べ、

移動を活性化させるとしたGo To トラベルキャンペーンが、

新型コロナの感染者数の増加には関係ないとまとめた。

この研究者らは、Go To トラベルが感染をむしろ抑制した可能性があるとも言及している。

常磐大学の栗田順子専任講師や国立感染研の研究者らは、論文を投稿し、

査読前の論文が公開されている。

この研究では、感染者数から割り出される感染の実効再生産数と、

気候や人々の移動の相関を調べている。



緊急事態宣言の発出時に、実効再生産数が低下しているが、

Go To トラベルの開始時に、緊急事態宣言発出と同様に再生産数が低下している。

その他のデータの検証でも、Go To トラベルと感染拡大の間の因果関係は確かめられず、

Go To トラベルが新型コロナウイルスの感染拡大に関係ないと結論づけている。

さらに、Go To トラベルの開始や終了などの報道が、一般市民の感染防止の意識をよりかきたて、

感染の抑制に寄与した可能性も示唆している。

査読を受けていない論文であり、まだ、エビデンスではないことを踏まえる必要がある。



尾身会長は12月9日の質疑でトラベル事業について、

政府や自治体が控えるよう呼び掛けている「不要不急の外出」に含まれると明確に指摘。

「今の感染状況では中止した方が良い。感染を下火にしてからしっかりやった方が、

経済的にも良いし国民の理解を得られる」と強調した。

これらの論文は、「Go To トラベルによって新型コロナウイルスが感染拡大し、

旅行を止めれば抑制できる」といった考え方と、真逆のことになる。

はたして、どちらが真実なのか。

一つ言えることは、感染の要因は一つではないということだ。

そして、人が動けば感染も広がる。

人が動かなければ感染は広がらないのは、たった一つの真実だ。