5日
日経平均 22863(+167)
ダウ平均 27110.98(+829)
米国株式相場は大幅反発。
ダウ平均は前日比829.16ドル高の2万7110.98ドルで取引を終えた。
5月の米雇用統計が予想外の改善となり、買いが殺到。
ナスダック総合指数は一時、過去最高値を更新。
非農業部門の就業者数が4月から増え、失業率は低下。
新型コロナの感染拡大で悪化した米景気が想定より早く回復するとの期待が高まった。
・失業率13.3%(予想19.1%)
・雇用者数+250.9万人(予想▲750万人)
5月アメリカ雇用統計
非農業部門雇用者数 前月比 +250.9万人
4月の解雇の大半がレイオフだったため企業活動の一部再開とともに再雇用。
4月の悪化は急激だったが底を打ち、5月から回復していた。
驚きを持った強い数字だ。
エコノミストはイスから滑り落ちた。
自分の予想とあまりにかけ離れていたから。
経済が回っていないのに、「株高」という不思議な状況が続いている。
3か月半ぶりの高値となり、コロナ前の水準に迫る勢い。
弱気筋は、企業業績はリーマンショック後最悪、米国と中国の対立など不安要素も多い。
しかし、その弱気とは裏腹に、日米株は上昇の一途。
しかし、足元の景気は、コロナ前と同じレベルまで回復しているとはとても言い難い。
やはり、今後の急落を警戒する必要もある。
ウォーレン・バフェット氏でさえ売らざるを得なかった環境のもと、
日本においても、裁定取引の売り残が同じく史上最大になった。
その水準はまだ解消されていない。
売り方からは悲鳴が上がっている。
誰にも予測のつかない動きとなっている。
しかしある程度は予測できた。
以前にも述べたが、株は上がる。
日銀の大規模な金融緩和や政府の巨額の財政支出。
それを好感する海外の投資家による日本株買い。
日銀が無尽蔵に出すと言っているのだから上がらない分けがない。
「バイ マイ アベノミクス」の時と同じ構図だ。
そして、円安も日本株を後押しした。
百貨店の株価を見れば分かる。
営業していないのにミツコシイセタン(3099)の株価は上昇している。
上記に付け加え、株の需給バランスだ。
貸借は買い方有利。
安倍総理は新型コロナのせいにするのだろうが、
日本は昨年秋から、消費マインドは低下している。
今回のコロナ騒動が引導を渡した格好だ。
日本の2019年10~12月期の実質GDPは前期比は1.9%減で、
529兆1500億円となる。
4~6月期の見通しは前期比5.2%減予想となっている。
計算すると497兆1100億円となり、GDP500兆円を割る。
このあとの7~9月期、10~12月期についてもV字回復の声は聞かれない。
トランプ大統領は、11月の選挙まで株価を何としても維持、できればさらに上げたいだろう。
安倍総理も株価頼みだから、両者の思惑は一致する。
日本のポイントは、4~6月期の数字だ。
思ったよりも悪ければここで一旦下げて、秋に向かいまた上昇し、
ここで、秋から冬の新型コロナとインフルエンザの感染状況がカギとなる。
地獄となるか、意外とそうでもないのか。
それは、その時にならないと、だれにも分からない。
6月後半、10月後半。
その前兆にいち早く気付いた者だけが勝利を手にする。